二極化が崩壊した冷戦後の世界で急速に進行するアメリカを核としたグローバリゼーション。この２冊の本はそこでおこっている現象の明快な解説書です。ペアで紹介したいと思います。前書はその光の部分、後者はその陰の部分の著述が魅力的です。生成文法の言語学者チョムスキーのことは知っていましたが、彼の政治活動は今回一連の書物によって初めて知りました。（「アメリカが本当に望んでいること」など）言語学者らしく言葉の使用が明晰です。一般意味論のハヤカワも上院議員でしたが、言語を興味の対象とした研究者が同時に政治活動を行っているというところが「生きた学問」ですね。
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