ひょんなことから泥棒の濡れ衣を着せられてしまい、「グリーン・レイク・キャンプ」なる更正施設に入れられてしまった少年。ところがこの「湖」には100年以上も雨が降らず、一滴の水もない。そこで少年たちは毎日毎日直径1.5メートル、深さ1.5メートルの穴をひとり1個掘らされる。周りの少年は「ゼロ」「イカ」「脇の下」など、珍妙な連中ぞろい。大人もなんか大事なことを隠している様子。そんな絶望的な状況から始まるこの物語はやがて「あんぽんたんのへっぽこりんの豚泥棒のひいひいじいさん」の秘密へとつながっていきます。
1998年に出版されたこの本は全米図書賞など、児童文学の賞を総なめにしたとのこと。ちょっと日本では考えられないことです。アメリカの懐の深さを感じました。 |