エジソンが発明したのは、電灯や蓄音機ばかりではありません。代表的な挨拶の言葉である「ハロー」も彼の発明なのです。それまで、紹介なしでは他人に声をかけないのが礼儀とされていたアメリカでは、「ハロー」の登場で知らない者同士でも気軽に声がかけられるようになりました。初対面の人と会話を交わしたり、情報交換をしてもいいという認識は、情報の流通という面から見ればまさに革命です。日本に士農工商という階級制度があった頃、アメリカでは見知らぬ同士が「コミュニケーション」を始めるスイッチとして「ハロー」が機能し始めていたのです。
アメリカで行われたIT関係の会議に参加席したとき、ある参加者に「あまりに保守的で日本とのビジネスは難しい」と言われました。今、日本が必要としているのは、技術革新だけでなく「ハロー」に代わるコミュニケーションの革命なのではないでしょうか?教育、医療、ビジネスそのすべての領域で「ハロー」が待たれているように思います。 |