【いい一面を持つビデオゲーム】
今回は2005年8月26日付「ボルチモア・サン紙」の記事をご紹介します。
教育に悪いといわれているゲームが、今、集中力を高めるために使われているというお話です。
***********
ゲームに集中するあまり子どもが運動不足にで太ってしまうことや、セックスや暴力を子どもたちに見せてしまうことから、ビデオゲームは常に非難の対象になってきました。またビデオゲームは家族の会話を減らしたり、集中力も短くしたりするとも言われています。
しかし、子どもたちにエクササイズさせたり、物事に集中をさせたり、自分の健康を管理し、リラックスさせたりするゲームが、少数のゲームメーカーで作られています。
“プレイ・アテンション”と呼ばれるゲームは、アメリカの学校で使われており、ADD(多動症候群)の子どもたちの集中力を高めるのに役立っています。またデジタル・プライズという会社は、プレイヤーに忍耐や信頼といったものの大切さを教えてくれるゲームを販売しています。
コナミの“ダンス・ダンス・レボリューション”では、プレイヤーが体重を落とすことができます。このゲームは、多くの類似ゲームを生みました。また、ミネソタのある父親は“グルコボーイ”という、ブドウ糖を計るゲームを作りました。このビデオゲームを使って、糖尿病の若者が、正しい血糖値を管理するようにするためです。(これは任天堂のゲームボーイで使えます)
いいゲームは、親や子どもを幸せにするはずです。15歳のサムは、自分の両親は、“ダンス・ダンス・レボリューション”が好きだといいます。そしてそのゲームによって、サム自身も動くようになり、12月に遊び始めてから7キロ近くも体重が減ったそうです。
今年9月、“ゲーム・フォー・ヘルス(健康のためのゲーム)”と呼ばれる団体は、ユニバーシティ・メリランド・スクール・オブ・メディスンで2回目のカンファレンスを開催します。そこではヘルスケアのプロやゲームのクリエーターたちが病気の子どもたちを助けられるゲームを協力して作る方法を話し合います。
ゲームデザイナーであるマーク・プレンスキーは、2000年には50タイトルだったこういったゲームが、今では500以上に増えたと話します。
「ゲームが教育にも使えるということが認識されてきたんでしょう。すでにそれ自体が教育でもあります。」とプレンスキー。
“ダンス・ダンス・レボリューション”は、すでにアメリカで250万部も売れています。
メリランド州のワシントン郡で、特別教育のディレクターをしているマイク・マーコエは、ゲームをすることは、注意や集中力に問題がある生徒を助けると言います。脳波をたどるヘルメットをかぶり、生徒は集中力だけで、物体をスクリーン上で飛ばしたり、ピラミッドを建てることもできるのです。
***********
集中力を高めるゲームは、大人にも使えそうですね。
>> 詳しくはこちら
|