過読症−ハイパーレクシア
「ハイパーレクシア」という言葉をご存知でしょうか?読字障害を「ディスレクシア」といいますが、「ハイパーレクシア」はその逆の症状と言えるものかもしれません。
Hyperlexia(ハイパーレクシア、HL)とは『ディスレクシアとは対照的に、幼児期の早期に文字・数字・記号・マークなどに強い興味を持ち、それらの意味や理解に関係なく記憶できる一方で、言語理解の難しさや、対人関係形成に困難さを持つ状態像を呈する発達障害である』とされています。ハイパーレクシアは国際診断基準には記載されていませんが、アメリカではすでに9年前からハイパーレクシア協会が設立され、このような状態の子どもたちの理解・啓蒙や治療・教育に関与しています。
ハイパーレクシアの特徴
- 年齢相応以上の「読む」力(通常18ヶ月から24ヶ月でひとりで文字や数字を読みはじめる。「書き文字」に非常に強いこだわりを持つ。)
- 特殊な言語学習障害
- 社会的な人との関わり合いの発達の障害(常同行動やこだわりなどの自閉的症状)
- 特有の発達歴(男児が圧倒的に多い。)
早くから「文字」が読めるようになると聞くと、単純に頭の良い子だと思ってしまいますが、「言語」や「対人関係形成」に困難な子が多いと聞くと、注意が必要となります。よくテレビなどで取り上げられる偉人たちには、幼い頃から頭脳明晰でも1人で本を読んだり1人遊びが好きだったり、というイメージがありますが、ハイパーレクシアだった人も、中にはいるのかもしれませんね。
アメリカのハイパーレクシア協会のサイトはこちらをご覧ください。
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