難読症は突然変異遺伝子が原因か?
読み書きや綴り方に問題を抱える難読症は、遺伝子が関与していると推測はされていたものの、納得のいく候補遺伝子は特定できていませんでした。ところが、フィンランドのルシンキ大学のある研究チームが、フィンランドの難読症患者の約10%において、ある特定の遺伝子が突然変異していることを発見しました。難読症ではない人の場合には、同じ突然変異が見られる割合は2〜3%なのです。
このDYXC1という遺伝子の機能はいまだ解明はされていません。ただ、発見された被験者の染色体はいずれも同じ部位で切断されており、DYXC1が阻害されているのです。
これは4人の難読症患者を含むフィンランド人の家族を研究する過程で偶然に発見されました。フランスのパリ近郊の町エブリーにある国立ジェノタイピングセンターのマーク・ラスロップ氏は「こうした家族についての研究は遺伝子を発見する典型的な方法だが、さらに対象を大きくして研究を行い同様の結果が確認されなければ、DYXC1を「難読症遺伝子」として同定するわけにはいかない」と話しています。
しかし、そういった研究は難しくなる可能性を持っています。使用言語が異なると難読を診断するためのテストの言語が変わり、異なる遺伝的要因による様々な脳機能不全による難読症がすべて同じ「難読症」と呼ばれてしまう可能性があるというのです。
解明にはまだまだ道のりが長そうですが、様々な角度から原因の解明や治療法が研究され続けていると思うと期待が持てます。画期的な発表を待ちたいものです。
参考資料:
nature
BioNews
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