「ADHDは狩猟民族の末裔?」説
欧米のADHDに対する新しい視点をもたらす、興味深いウェブページを紹介しましょう。
「ADHDは狩猟民族の末裔?」と題する国立特殊教育総合研究所の原 仁研究部長のコラムです。原さんはそこでHartmannという人の「ADHDは、農耕社会に生き残った狩猟民族の末裔」という説を紹介しています。ADHDの子どもは衝動的で、不注意で、よく動き回る。その特徴が、獲物を目の前にしたときの狩猟家と共通しているというのです。以下がその共通点です。
狩猟家とADHDの共通点
- 見つけた獲物へは即、飛びかかる−好きな車を見つけたら即、飛び出す。躊躇しない。
- 獲物を捕まえるまで何日でも追い続ける−TVゲームなら何時間でも没頭する。注意してもきかない。
- 獲物を捕らえるか、逆に獲物になるか−夢中になると他の危険に気が回らない。怪我・事故が多い。
- 獲物はいつ現れるかわからない−計画を立てても意味がない。即実行のみ。
- 動き回る方が獲物に遭遇するチャンスがある−じっとしていられない。何でも触ってしまう。
このような個性をもった子どもは、計画的、集団的、農耕社会の典型ともいうべき「教室」には、本質的になじめません。学校側も安易に問題児というラベルを貼ってしまいがちですが、どちらが問題なのか、じっくり考えてみる必要がありそうです。「不注意、衝動性、多動を特徴とする(と見える)ADHDのある子ども(狩猟家)が、教室(農業)になじまないのは
必然と言える」と原さんは述べています。
ADHDに対する見方が変わり、周囲の対応がおおらかで、建設的なものになるといいですね。
参考サイトはこちらをご覧ください。
読字障害のチェックリストはこちら。
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