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読字障害について
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LDラベルを貼らないで−本の紹介−

今週は、教育・心理カウンセラーである玉永公子氏著の本「LDラベルを貼らないで!−学習困難児の可能性−」をご紹介します。

「ポトスには水を、サボテンには乾きを」とそれぞれに適したやり方で教育をすることが何よりも一番大切なのであると説く著者は、次のようにも話しています。

失敗経験が多く、学校でも成績が低いLD児は「自分はダメな人間なんだ」という低い自己概念を持つ傾向にあり、またそうしたことが更に成績の向上を妨げています。いかなるタイプの子であっても、心から尊重し、個々に対し桜梅桃李のかかわりでその可能性を引き出し、自己概念を高めることがLDラベルを貼る前に必要なことだと言います。子供が自分の中に些細であっても何らかの自信を見い出したとき、たとえLD状態があったとしてもそれを克服する力が出せると著者は語ります。

少しでも自信を持てた時に、やる気が沸いてきたり、力を発揮できるというのは、LD児に限らず大人の私たちにも当てはまることなので、すんなり納得できるでしょう。

アメリカで「学習のできなさ」をLDと捉えているのに対し、日本では、注意力や集中力に問題があったり衝動的であったり感情が激しかったり多動であったりする状態や、知恵遅れ気味な状態をもLDとする傾向にあるそうです。しかしこれでは純粋なLD児(読み困難や計算困難がある子供達)に対する適切な対策をとることができません。まだLDについての認知度が低い日本ではありそうなことですが、差別感情が起きたり、LD児が不当な措置や対応をとられるのを防ぐための教育現場作りが大切なのですね。

この本を読んでLDの認識が変わったという意見もあります。是非1度手に取られてみてはいかがでしょうか。

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