学習障害児童を受け持つ教師のためのチェックリスト
下記のリストは教師にほんの少し努力の追加を求める項目をを集めたものですが、これは学習障害や注意欠陥障害、注意欠陥多動障害を持つ子どもがより居心地が良くなる助けになるでしょうし、最終的には彼らの学習機会を増やすでしょう。個々の生徒がそれぞれ持つ、特有のニーズに下記の項目がむらなく当てはまる必要性はありません。このリストは、指針のまとめとしてご利用ください。
- 学習障害を持つ生徒は出来るだけ教師の近くに座らせる。ただし通常学級に所属させること。最前列で、窓際のような気を散らすものから遠い席が理想的である。
- 学習障害を持つ生徒の周りに良きモデルとなる生徒をおく。仲間同士で教えあったり、協力して学ばせる。もし学習障害を持つ生徒が素早くノートを取ることが困難であれば、級友に任せることを許しても良い。
- 指示を与えたり、教師の質問に答えさせる前には生徒の名前を呼ぶ。そして生徒に話している間は目を合わせ続ける。
- 正しい、満足できる行いをした時は誉めること。生徒の失敗にばかり注目してはいけない。
- 授業中に発言してクラスに参加していたら、それに気づき、功績を認めること。
- 筆記物の評価をする際には、内容、思考、努力に対する評価と、綴り、句読法、手書き文字に対する評価を分けて明示すること。
- もし生徒が学習度合いを発表するのに、その方がし易いのならば、各科目ごとに口頭試験の機会を許可すること。
- 作文の代わりにプロジェクトに貢献する事を時々容認することで生徒の興味や才能を引き出すこと。いつでも出来る限り生徒の才能を見つけて、強調するように。
- 試験に出るのと同じ形で単語の綴りを練習させる。生徒に単語を書かせて、綴りを声に出して言わせること。
- 生徒の気持ちが静まる手助けをすること。
- 生徒に試験時間を追加する機会を与える。例えば休憩時間や、給食の時間、放課後などに試験を完了させに戻ってくることを許可するなど。
- 宿題を完全にやらせるための特別なアレンジ(宿題ノートを作る等)をすること。生徒は黒板に書かれたことを正確に写すことが出来ないことが多い。両親にも家にきちんとした勉強場所を確保するように促すこと。
- 復習のために、生徒にレコーダーを持参することを許可する。彼らは復習をするにもノートを完全に書けなかったり、読めなかったりすることがよくあるので。
- もし避けられるのならば、生徒を時間のプレッシャーや競争のプレッシャー下におかない。
- 生徒に準備もなしに、いきなり声を出して読むように指示しないこと。
- 自分のコミュニケーションスタイルを知ること。黒板の字は充分な大きさか?充分な読み易さか?ゆっくり明確に話しているか?大きな視覚教材を使っているか?
- 何が学習障害で何が違うのかを知ること。学習障害に関する参考資料を読むなど。
- 出来るだけ計画されたスケジュールに従うこと。もし変更が必要な時はなるべく生徒が苦しくならないように、活動の間に移行期間を設ける。これらの子どもにとってはこの変化に対応するのが大変な事がよくあるのである。変更をする前に、移行する準備をしたり、生徒に注意をしておくのは、始めやすい方法である。
- 学習障害の生徒に対して肯定的な態度を示すこと。子どもは先生の態度を真似るものなので、良い見本になること。
- クリエイティブであること。全ての生徒に対して質問がしやすい雰囲気を作る。学習障害を持つ子供はよく助けを求めることを嫌うので。
- 明確で簡潔な指示を与えるように。必要な時はいつでも繰り返すこと。
- 学業以外の分野の問題にも気づくこと。文法や数学を教えるときと同じように、生徒が正しい社会道徳を学ぶのを助けなさい。
- 誉めることはいつでも全生徒を勇気付けることを忘れずに。
参考資料:
http://www.ld.org/info/tips/tip22.cfm
読字障害のチェックリストはこちら。
|