itoh.com　コミュニケーションはキャッチボール

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　　　　　　　　　　　　　　itoh.com News

　　　　　　　　　　　　Vol.644　Mar. 28, 2014
　　　　　　　　　コミュニケーションはキャッチボール

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　　　itoh.com News の金曜日です。

　　　今日の東京は暖かく、週末はもっと気温が上がるそう。
　　　千鳥ヶ淵の桜も、一気に花を咲かせそうです。


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　　●　伊藤守の『 長生きしようよ 』　　　　そば屋の配達


　　　　数秒に一度、自動的にシャッターを切る小さなカメラを胸につけて、
　　　　自分が何を見ているかを記録する。

　　　　そういうカメラを、ライフログカメラといいます。

　　　　スウェーデンの会社が開発しているのを知り、注文しました。

　　　　注文してから、かれこれ一年。

　　　　「すぐにできるから送る」とか、
　　　　「もうすぐ送る」とか、

　　　　まるで、そば屋の出前。

　　　　ついに「送った」と言ってきたので、半分笑っていたんだけど、
　　　　調べてみたらちゃんと、フェデックスで配送状況がチェックできたそうです。
　　　　顔を上げて、一瞬我にかえりそうになるいなのやに、

　　　　「今日は勝つね、このままいけば」

　　　　いなのやのうつろな目は、また将棋盤。


　　　　電話口では、

　　　　「いま、出ました！」

　　　　と、事務員さん。

　　　　「これじゃ、逆のそば屋だよね」

　　　　なんて言ったりして。


　　　　それでもって、将棋は逆転、また逆転。
　　　　もう終われない。

　　　　その間にも、おかみさんからの電話が数回。
　　　　いなのやには、もう何も聞こえない。

　　　　いよいよ終盤。手に震えが来る。


　　　　と、そのとき、


　　　　割烹着を着た、いなのやのおかみさん登場。

　　　　「あんた、なにやってんの」

　　　　その剣幕に、事務所中が固まった。

　　　　いなのやといえば、そこにぴょんと立ち上がり、
　　　　おかみさんのほうは決して見ない。
　　　　おかもちをもって、電光石火、出て行った。

　　　　おかみさんは、いわば、「白鞘、白足袋、白鉢巻き」。

　　　　白鞘からすーっと刀を抜いて、
　　　　いなのやのあとを、音もなく追った。

　　　　私は食べかけのたぬきを手に、そっと伯父の方を見た。

　　　　人間は、本当にうれしいときは、こういう表情をするのかという、


　　　　まるで怒っているような、笑っているような、困惑しているような、不思議な表情。

　　　　「伯父さん、本当は後をついていって、
　　　　ことの顛末を見たいんでしょ！」

　　　　伯父は、おねしょで困っている甥っ子のいる家に、
　　　　夜にすいかをお土産に持って行くような人でしたから。


　　　　先週は父の一周忌で、
　　　　そんな話がたくさん出ました。




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　　今週のitoh.com　　　・*・*・　今週更新のコンテンツ　・*・*・

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　　　　● [ エディターズ・ルーム ]　３月２８日更新！
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　　　　　今週のお題は『 リベンジ 』。

　　　　　「リベンジ」という言葉は、
　　　　　日本においてもほぼ市民権を得ている言葉ですが、
　　　　　使われ方としては「再チャレンジ」というニュアンスが強いですよね。

　　　　　実際の revenge には、そういう意味はないようです。
　　　　　あくまでも「仕返し、復讐」といった意味です。

　　　　　どうして「再チャレンジ」の意味で使われるようになったんでしょう。

　　　　　どういうきっかけがあったんでしょうね。



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　　　[ itoh.com こぼれ話 ]

　　　先週金曜日は春分の日で、itoh.com News の配信はお休みでした。
　　　ご心配くださった読者の方には、
　　　事前のお知らせをしなかったことを、お詫び申し上げます。

　　　先々週、伊藤の言いたいことが伝わるかと心配だった内容、
　　　あとでチェックしてもらったところ、ＯＫが出て、ほっとしました。


　　　いやー、桜の季節ですねー。

　　　来週、このあたりの人出はかなり多くなりそうです。
　　　駅からオフィスまでの道が混むんですよねー。

　　　朝は、桜の花を愉しむ余裕もなく、
　　　人をかき分け、かき分け、前に進むだけになってしまいますが、
　　　それでも、満開の桜の下を歩くのは気分のいいものです。

　　　楽しみです。



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