itoh.com　コミュニケーションはキャッチボール

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　　　　　　　　　　　　　　itoh.com News

　　　　　　　　　　　　Vol.611　Jul. 5, 2013
　　　　　　　　　コミュニケーションはキャッチボール

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　　　itoh.com News の金曜日です。

　　　東京は、まだしばらく梅雨空が続きそうです。
　　　それでも、週末はお天気がいいそうですよ。


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　　●　伊藤守の『長生きしようよ』　　　ちょっといいですか


　　　　弊社のＳくんが、丸の内を歩いていた。
　　　　胸を張って、颯爽と歩いていた。

　　　　何かというと胸を張る傾向がありますが、
　　　　その日は特に。

　　　　右手に鞄、すたすたすた。
　　　　あごを引いて、まっすぐ前を見て、すたすたすた。

　　　　自分でも「かっこいい」と思ったと思う。
　　　　まるで、カメラでずっと撮られているような。

　　　　それでもって、すたすたすた。

　　　　すると、
　　　　一人の男性が近づいて来て、

　　　　「ちょっといいですか？」
　　
　　　　懐かしいでしょ。

　　　　「ちょっといいですか？」

　　　　彼は立ち止まった。

　　　　「あのー、バリッとしたビジネスマンのようにお見受けしますが」

　　　　「いやー」

　　　　と言ったと思う。

　　　　「実は私は○○生命の○○と申しますが」

　　　　「はあ」

　　　　「いま、一緒に仕事をする仲間を探しているんですが
　　　　ご興味ありますか？」

　　　　「はあ」

　　　　「どうでしょう」

　　　　「そうですか。でも、僕はすでに会社の社長をやっているんですが」

　　　　「えー、それは失礼しました」

　　
　　　　「見えませんか？」　　

　　　　こう言ったかどうかは知らないけど、

　　　　「いやー、あははは、見えねーよ」

　　　　とは言えないでしょう。


　　　　「そうですか」って、なんなんだよ。

　　　　わし、ちょっと複雑な気持ち、、、。

　　　　彼はその後、名刺をもらって帰って来て、たぶんいまは考え中。


　　　　なんだって、誘われるのはいいことなんです。
　　　　ほんと。

　　　　ちょっといいですかー？


　　　　全然話は違うのですが、
　　　　我が家の２階に住んでいるフランス人の家でも犬を飼っていて、
　　　　一回で威張っているジンと、ときどき吠え合っている。

　　　　どっちが先かわかりませんが、ワンワンやっている。

　　　　上の犬は「ワンワン」が少し鼻にかかっている。

　　　　「ワンワン、朝から何をさわいでいるんだ、三色旗」

　　　　「うるさいぞ、階下の犬」

　　　　「なんだと、下に降りてこい」

　　　　「お前が上がってこい」

　　　　「うるせー」

　　　　ひとしきりやり合って、最後にジンが
　　
　　　　「フランス帰れ、アホが」という感じの「アオーン」で終わる。

　　　　そういえば、父は戌年でした。
　　　　もっと品がよかったですね。

　
　　　　夕べ読んでいた『 ぢぢ放談　激闘編　永六輔×矢崎泰久　創出版 』の中に、
　　　　立川談志さんの話が出てきます。
　
　　　　
　　　　　そうそう、立川談志が死んだね。
　　　　　『ダンシガシンダ』。これ、回文になっている。
　　　　　これ、昔からの俺たちの口癖。
　　　　　要するに「竹屋が焼けた」みたいなのね。


　　　　８０にもなって「たけやがやけた」「ダンシガシンダ」。
　　　　こういうのを、口の中で言ってるわけですね。
　　
　　　　回文って、何回も言っていると笑えてくるんだ。
　　　　竹屋が焼けた、ダンシガシンダ。
　　　　簡単なところでは、トマト。


　　　　永六輔さんはパーキンソン病らしく、
　　　　その集まりの中で自分のことを

　　　　「パーキンソン病のキーパーソン」

　　　　なんて言ってますが、
　　　　パーキンソン病の人たちには、その冗談が通じないんですって。


　　　　この本の中に
　　　　小沢昭一さんの『 ハーモニカブルース 』の歌の歌詞が出てくるんだけど、
　　　　なんだか胸に来ます。
　　
　　　　その中に、

　　　　「戦争に負けたんだ」
　　　　「戦争は負けたんだ」

　　　　という箇所があるんです。

　　　　だから、ジンに言ってやったんです。

　　　　「いいか、お二階は戦勝国。
　　　　戦争には負けたんだけど、なぜか戦勝国。
　　　　それでもって、わしらは戦争に負けたんだ」

　　　　すると、ジン。

　　　　「いいから、枝豆喰わせろ」

　　　　ジンは枝豆とか空豆が大好きだ。
	


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　　今週のitoh.com　　　・*・*・　今週更新のコンテンツ　・*・*・

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　　　　● [ エディターズ・ルーム ]　７月５日更新！
         http://itoh.com/editor/

　　　　　今週のお題は『 写真 』。

　　　　　フォトジェニックという言葉がありますが、
　　　　　たしかに、人によって写真映りに差があります。

　　　　　写真映りがいい人は、静止画でも美しいということなので、
　　　　　実際に造作がいいということなのだろうと思います。
　　　　　
　　　　　でも、「現実」は二次元ではないので、
　　　　　写真映りよりは、現実できれいに見えるほうがいいのかもしれません。
　　　　　もちろん、両方きれいだったらベストですが。

　　　　　

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　　　[ itoh.com こぼれ話 ］

　　　最近、伊藤はこぼれ話までたどり着いていないらしいという噂を耳にしました。
　　　ちょっと安心です。


　　　わたしも街で誰かに声をかけてみたくなりました。

　　　「ちょっといいですか？」

　　　一緒に働きたい人って思える人は、
　　　たとえば電車一両の中に何人くらいいるものなんでしょう。
　　　それに、話を聞いてみてもいいという人は、どのくらいいるんでしょう。
　　　ナンパとどっちが確率が高いのかな？

　　　
　　　
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