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itoh.com NEWS バックナンバー 2012年

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              itoh.com News

            Vol.582   Nov. 16, 2012
         コミュニケーションはキャッチボール

    http://itoh.com/

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   itoh.com News の金曜日です。

   さわやかな秋晴れの東京。
   朝晩が冷えてきて、冬の訪れを感じます。


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  ● 伊藤守の『長生きしようよ』    私はモンゴリアン


    今週は、和歌山、大阪と行って参りました。

    和歌山で泊まったホテルは、和歌山城の真ん前で、
    お城が見えました。お堀も見えました。

    紀州の殿様がいたんですね。

    そこで伺った話ですが、
    和歌山と千葉は海路でつながっていて、
    白浜とか館山とか、同じ地名がいっぱいあって、
    銚子あたりの醤油屋さんも、和歌山から出たようです。

    和歌山から千葉までの海路は、黒潮エキスプレスで「びゅーっ」だったんですね。


    例によって、新幹線の中とホテルの部屋ではせっせと本を読みました。

    その中に、今月号の文藝春秋に載っていた
    司馬遼太郎さんと陳舜臣さんの対談があります。

    1970年11月号に『 日本人は"臨戦体制民族" 』というタイトルで
    発表されたものの中の話があったので、少し紹介します。

    江上波夫氏の説で、日本人のルーツは騎馬民族だというものがあります。

    日本語が、北方のウラル・アルタイ語であることは、
    一年もモンゴル語を勉強すると、感覚としてわかるようになるそうです。

    
    ジンギスカンは、その騎馬民族を組織してシステムをつくり、世界を制覇するわけですが、
    イメージとしては、システムそのものが、草原を前へ前へと進軍していく。

    その中の「個」は、そのシステムの中にいることで、やっと成立している。
    自分だけ草原に置き去りにされたらたいへんだという恐怖心があるから、
    システムと一緒に進まざるを得ない。

    システムは、途中で町を呑み込み、住民を虐殺し、また進軍する。
    「個」は、そのグループから蹴落とされるのが恐ろしいから、ついていく。

    騎馬民族というのはそういうものでしょう、と司馬さん。


    日本人は農耕民族だとばかり思っていました。

    たしかに我々には蒙古斑というのがあるし、
    我々の祖先が「モンゴル」にあることは知っていました。

    でも、騎馬民族だとは、思いもよりませんでした。

    日本人を、「 騎馬民族とシステム 」というところから眺めると、
    腑に落ちることがいっぱいありますね。

    仕組みとかシステムとかが大事なんですね、日本人にとっては。



    それでもって、
    和歌山では、せっせと梅干しを買って、東京や山形に送りました。

    電話で、「 梅干しいるか 」と家人に聞いたら、

    「いらない」

    「名物だよ」
 
    「いらない、梅のジャムだったらいいかも」

    「ジャムか」

    しゃくだから、梅ドレッシングも送ってやりました。

    それから、こっそり柿も送りました。
    柿も名産なんです。


    昨日の夜、家に着いて、柿の自慢をしたら、

    「知っているわよ、いつも和歌山の柿買ってるもん」

    「そうなんだ。でも、この柿は大きいだろう、一番大きいのを買ったんだ」

    「たしかに大きい、でもね、種が入っているのよ。
    私のは種が入っていないから、食べやすいでしょ」

    「ぐふ、、、、、、」


    騎馬民族は、一人になると弱っちいのです。

    相手も一人なんですが、
    どうも、見えないシステムを背景にものを言ってくるようで、
    私はそれにたじろいでいるわけです。
 


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  今週のitoh.com   ・*・*・ 今週更新のコンテンツ ・*・*・

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    ● [ エディターズ・ルーム ] 11月16日更新!
         http://itoh.com/editor/

     今週のお題は『 週末に必ずすること 』。

     週末に必ずすることは? とまわりの人に聞いたら、

     「うーん、、、、、掃除」

     という答え。

     そうですねー、「必ず」がつくと、掃除とか洗濯とか。


     「することと、やってみたいことは違いますよね。
     やってみたいことはいろいろあります」

     とのこと。

     たしかに。   
     

    
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   [ itoh.com こぼれ話 ]

   窓から眺める北の丸公園の木々が色づき、とてもきれいです。
   春は桜、夏は深緑、そして紅葉と、オフィスの窓からの眺めは飽きません。
   窓の外に目をやるたびに、心が洗われるようです。


   昨日、東京駅で新幹線を降りた伊藤から、メールが入りました。

   「なんだか呼吸が楽だ。空気がいっぱいだ」

   新幹線が息苦しかったんでしょうかね。
   空気がいっぱいって、、、ちょっとおもしろかったです。
   騎馬民族には、広い空間が必要なんでしょう。


   さて、今日の窓からの眺めです。   
   http://www.itoh.com/qa/

  
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