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itoh.com NEWS バックナンバー 2009年

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              itoh.com News

            Vol.411   May 29, 2009
         コミュニケーションはキャッチボール

   http://www.itoh.com/

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  今日の東京は、冷たい雨が降っています。
  一度、夏日を経験すると、気温20度でも肌寒く感じますね。


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  ● 伊藤守の『長生きしようよ』    落語


    このところ毎晩、古今亭志ん生の落語を聞きながら、
    立川談志の『人生、成り行き』を読みつつ、眠りに入る
    という生活を続けています。

    落語の方に気を向けると、本は読めなくて、
    本を読んでいると、落語はわからなくなってしまいます。

    どちらかと言えば、志ん生の方に傾くので、
    志ん生の方が、力があるんでしょうね。


    そういえば、先日、「場の研究所」の清水博先生におあいしたとき、
    エッシャーの「天使と悪魔」という絵についての話になりました。

    その絵に描かれている悪魔を見ると、天使が見えない。
    天使を見ていると、今度は悪魔が見えない。

    確かにそこには天使と悪魔の両方が描いてあるのだけれど、
    見ようとすると、どっちかしか見えない。

    清水先生は、表に見えていない問題というものは、
    きっとそのようなものではないかと、おっしゃっていました。


    ひとつの問題には、実はいろいろ別の問題がまとわりついていて、
    そもそも、何が本当に問題なのかわからない。

    私たちは、いま自分たちが経験している、認識している問題、
    それを、「問題」とみる傾向がありますが、
    「本当の問題」は、たいてい別のところにあるわけです。

    ところが、それが見えない。

    見えないことが、問題なのです。

    それから、「問題」という言葉に対する経験的反応。
    要するに、問題は、ネガティブだという反応。

    だから、問題解決するときには、
    問題を、ちょっとはファンキーなものとして解釈するセレモニーがいるんです。

    次に、見えてもいない問題を探す。

    しかし、問題を探しているようではどこまでも三流で、
    やっぱり、問題もクリエイトできないとね。

    ちょっと入り組んでいるけれど、
    問題の中にはダイヤモンドが含まれている。
    そのダイヤモンドとは、「未来への洞察」なのです。

    未来を予見するためには、どうしても問題と関わる必要があります。

    見えなかった問題が見えるようになるときは、
    未来を予測できているときでもあります。
    問題を解決するということは、未来へのベールをはがしたようなものです。

    ずっと問題を抱えているあいだは、
    それこそ、未来を思っているときであり、
    問題をクリエイトするということが、
    ビジョンを構築するということなのだと思います。

    その理由は、また今度。


    それでですね、
    立川談志が、選挙に出馬したとき、
    先代の林家三平が、応援演説にきて、

    「あスこで、間抜けな顔しているのが候補者です。
    もう、大変なんスよ、入れてくださいよ、かわいそうなんスから。
    落っこっちゃたら、ラクゴ者なんて、言われるんスすから」

    そのあと高座で、

    「三平をよろしく、三平をよろしく」

    これを連呼した。

    それで、本当に、林家三平に票が入っちゃったんですって。
    29票。


    それからね、談志が台東区のあたりを選挙カーで走っているとき、
    ちょうど、文楽師匠の家の前を通りかかった。
    マイクで、

    「文楽師匠、立川談志がやって参りました、よろしくお願いします」

    って言ったら、2階の窓がガラッと開いて、
 
    「ようがすよ!」

    その様子がいいですね。



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  今週のitoh.com   ・*・*・ 今週更新のコンテンツ ・*・*・

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  ● [ MAGAZINES & INTERVIEWS ] 5月28日更新!
   http://www.itoh.com/magazines/n_bucho.html
   
   2005年9月から1年間にわたって日経産業新聞に連載した
   「部長講座」が、itoh.com で読めるようになりました。
   部下をもつあなたに、きっと役立つコラムです。



  ● [ コミュニケーションQ&A ] 5月27日更新!
   http://www.itoh.com/qa/2009/05/post_63.html

   『 人の心の痛みや喜びがわかるようになりたいと思います 』

   人の気もちがわかるようになるには、どうすればいいのでしょうか。
   「わかるようになりたい」と思っていれば、そうなれるのか、
   それとも、トレーニングする方法があるのでしょうか。


   
  ● [ エディターズ・ルーム ] 5月29日更新!
   http://www.itoh.com/editor/

   今週のお題は『 挑戦 』。

   挑戦、という言葉を聞いたとき、
   あなたの内側では、どんな感じが起こりますか。

   エネルギーが湧いてワクワクするようなイメージでしょうか。
   それとも、ちょっとドキドキする、不安な感じですか。


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   [ itoh.com こぼれ話 ]

   今日も、9月発行予定の編集者さんとの打合せがありました。
   そこで、伊藤が言いました。

   「原稿を見直しているうちに、
   また、新しいアイディアが浮かんできて、
   赤を入れるというより、ぜんぜん違うものを書いちゃったりするんだよね」

   ・・・。

   「伊藤さん、それは新しい本のためにとっておきましょう。
   これは、これで、完成させましょう」

   クリエイターのアイディアは、尽きるところがないようです。


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