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itoh.com NEWS バックナンバー 2008年

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              itoh.com News

            Vol.364    Jun. 20, 2008
         コミュニケーションはキャッチボール

      http://www.itoh.com/

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  ● 伊藤守の『長生きしようよ』    イライザ

    「イライザ」は、1966年に、
    マサチューセッツ工科大のジョゼフ・ワイゼンボーム教授が、
    人間と機械の言語コミュニケーションを研究する目的でつくったソフトです。

    以前は、アップルコンピューターにソフトが搭載されていて、
    ずいぶん遊びました。

    イライザを開くと、こう聞いてきます。

    Eliza:  Hello. I am ELIZA. How can I help you?
    (こんにちは、わたしはイライザです。どうしましたか?)

    それに答えるわけです。

    「余計なお世話だ」なんて言うと、

    Eliza:  Please go on.
    (どうぞ続けて)

    なんて答えてくる。

    「それで、お前はだれなんだ?」

    なんて言うと、

    Eliza:  Would you prefer if I were not ?
    (イライザじゃないほうがよかったですか?)

    なんて答えてくる。

    ときどきとんちんかんだけど、だいたい、話の筋は合っている。

    なんといっても、イライザは、
    いつまでもいつまでもつきあってくれる。
    こちらがやめるまで、つきあってくれる。

    小学生や中学生の頃、壁にボールを投げて
    キャッチボールをやっていたことがよくあるけど、
    その感じに近い。

    自分の思っていることを言葉にして、
    その言葉をそのまま返してもらえるのは、
    思いのほかいい。

    私の場合、イライザ相手に罵詈雑言を並べるのですが、
    それでも、イライザは相手をしてくれて、
    「イライザは人格者」と思うのでした。

    そこが気に入らないところでもあるのですが。

    リサーチによれば、神経症には、
    カウンセラーよりも効果があったとか、なかったとか。
    わかるような気もします。

    しかし、なんですね。
    イライザは立派なソフトだけど、
    ときどき、イライザみたいな喋り方をする人間がいるんですよ。

    「それで、どうしたいんですか?」
    「あなたはどう思うんですか?」
    「他に、なにか言いたいですか?」

    こういうの、ほんと、いやですね。

    Don't you think so, ELIZA?  ねー、イライザ?

    そう書いたら、イライザは、

    I think so.  そう思う。

    だと。
 
    クーッ。

    久しぶりに、誰かに肯定された感じがした。
    はい。

    ところで、イライザは神経症にいいんだと、、、。


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  ● [ エディターズ・ルーム ] 6月20日更新!
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   今週のお題は『クイズ番組』。

   最近のテレビ番組表を見ると、
   クイズ番組花ざかり、といった感があります。

   ウィキペディアで「クイズ番組」の項目を見ると、
   「視聴者参加型」、「教養系」、「教育系」、
   「雑学系」、「発想系」、「娯楽系」、「戦闘系」、
   「トークショーを兼ねたクイズ番組」と、
   なんと種類が9種類もありました。

   気になる「戦闘系」ですが、
   「心理的なサバイバル戦を繰り広げるようなクイズ番組のこと」だそうです。

                       (itoh.com エディター)


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