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itoh.com NEWS バックナンバー 2007年

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              itoh.com News  

            Vol.338   Dec. 7, 2007
         コミュニケーションはキャッチボール

          http://www.itoh.com/

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  ● 伊藤守の『長生きしようよ』   十返舎一九


   十返舎一九といえば、
   『東海道中膝栗毛(最初は浮世道中膝栗毛とも)』の作者として有名です。
   弥次さん喜多さん二人の道中記。

   彼は、もともと役人の跡継ぎだったのに、
   芸人になるために役人を辞めちゃった。

   役人の頃に、東海道を行き来した自分の体験から、
   東海道中膝栗毛を書いて、それが大ヒットするわけです。

   日本で最初に、原稿料だけで食べていくことができるようになった作家は、
   ほかでもない、十返舎一九。

   しかし晩年は酒におぼれて、その日ぐらしの生活におちぶれてしまった。

   そこで彼は仲間に言う。

   「いいか。俺が死んだら、土に埋めるなよ。
   ミミズとかオケラとかモグラと暮らしたくねー。
   絶対に火葬にしろよ。

   それからな、俺が逝っちまっても、身体は洗わなくていいからな。
   俺はこの着物が好きだから、そのままそっと棺おけに入れてくれ」

   仲間は、遺言どおりに、
   彼の亡骸を、着物を着たままで棺おけに入れて火葬にした。

   火をつけて、しばらくしたら、

   「ドカーン! バンバンバン」

   「うそ!」

   なんと、十返舎一九は、着物の中に花火を仕込んでいた。
   それに一気に火がついて、ドカーン。

   それでもって、彼の辞世の句。

   「此の世をば どりゃお暇(いとま)に せん香の 
   煙とともに 灰 左様なら」

   なかなか周到な人でした。


   私は先週からずっと、本を執筆中です。

   頭が漂流して、なんだか十返舎一九がすごく気になって、
   つい、読んでしまった。

   もうすぐ締め切りなのに、、、知ーらないっと!



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  ● [ エディターズ・ルーム ] 12月7日更新!
    http://www.itoh.com/edit/index.html


   今週のお題は『わたしの子どもっぽい一面』。

   お題が提示された途端、思ったこと。

   エディターズは全員「全面子ども」なので、
   このお題は難しいかもしれない、、、。

   でも「おとなっぽい一面」というのを、
   齢30を超えた面々が書くのも恥ずかしいものです。
   なので、子どもっぽい一面を書くことにしました。

                       (itoh.com エディター)


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