itoh.com NEWS

itoh.com NEWS バックナンバー 2005年

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=

              itoh.com News  

            Vol.213    Jun 10, 2005
         コミュニケーションはキャッチボール

        http://www.itoh.com/

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=


  ● 伊藤守の『長生きしようよ』  イライザ

   その昔、アップルコンピューターには、
   イライザというソフトがありました。
   10年以上前のプログラムで、
   もちろん人工知能など使われていません。

   でも、結構なところまで会話になっていて、
   よく引用されるイライザの会話はこんな感じです。
 
   クライアント 「男性はみんな同じみたいね」
   イライザ   「どんなふうに」
   クライアント 「いつも、なにかにつけて私たちを悩ませるでしょ」
   イライザ   「たとえば、どんなふうに」
 
   イライザはAI(人工知能)を使っていません。
   したがって、クライアントが何を言っているか
   理解しているわけではないのです。
   しかし、イライザを使ったほうが、
   カウンセラーよりもよかったと報告しているクライアントも
   少なくありませんでした。

   なぜなら、イライザの言うことは、
   基本的に、クライアントの言っていることに即しているからです。

   「私たちは、自分が言ったことに対して、
   それに関連する答が返ってくれば、だいたい寛大でいられます。」

                -----『人はなぜ話すのか』より -----

 
   コーチは、オウム返しから練習するのが効果的です。
   相手の言ったことをそのまま返す。

   でも、それでは芸がないのではないか?

   そう聞かれることが、多々あります。
   しかし、相手が行ったことを繰り返すことの効果は、
   実のところ計り知れません。

   上司が部下に仕事の指示を出すとき、
   部下にリフレインしてもらえば、
   間違いや事故を減らすことができます。
 
   それにしても、イライザを書いたジョゼフ・ワイゼンパウムは、
   私たちの会話のパターンから、
   「こう言ったら、どんな返事をするか」について、
   いろいろ連想したんですね、きっと。
 
   こうしてみると、会話の楽しさはその連想にあるのかもしれません。
   相手の言っていることを聞いて、
   それに関連している事柄を連想して、そこから次のストーリーを選ぶ。
 

   そういえば、私のお友だちに
   私が話していると、
   いつの間にか自分の話にしてしまう天才がいます。

   「そうそう、それ、僕の場合はね、、、」

   確かに関連づいた話なのですが、ちょっとずれているかも。


━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━

  今週のitoh.com   ・*・*・ 今週更新のコンテンツ ・*・*・

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━


  ● [ エディターズ・ルーム ] 6月10日更新!
    http://www.itoh.com/edit/index.html

   今週のお題は『マンガ』。
   今朝のラジオで、アメリカで今、
   MANGA市場が熱いという話を聴きました。
   そういえば、最近、「NANA」というマンガが、
   いろいろなところで取り上げられているのを目にします。
   発行部数2200万部って、、、本当にすごいですね。


----------------------------------------------------------------------
  itoh.com Newsは、www.itoh.com から配信登録をされた方、
  伊藤守講演会に参加された方に<毎週金曜日>にお送りしています。
  配信を希望されない方は、お知らせください。
---------------------------------------------------------------------

  ▼itoh.com News に関するお問い合わせ
    mailto:news@itoh.com
  ▼配信申込み・配信中止・配信先変更
    http://www.itoh.com/news/index.html
   配信先変更については、一度登録を解除の上再度ご登録ください。

=====================================================================

  ◆発行人  伊藤 守    東京都千代田区三番町8-1-6F
  ◆編集   itoh.com

---------------------------------------------------------------------
   Copyright (C) 2005 Mamoru Itoh  All rights reserved.

itoh.comトップ > itoh.com NEWS登録 > バックナンバー2005年

go Pagetop