Editor's Room

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2017年5月12日(金) 「五月病」

四月病が去ると、五月病がやってくる。怠惰で惰性的なこれまでを改め、学問の真髄に触れ、この一年という短い間に疾風怒濤でアカデミックな人間になるのだと、潤沢なる残単位数を駆使して履修登録する鼻息荒い4月。重篤な四月病に罹患し、100%の向学心をもって初回の講義に出席しアラビア語の教科書を開いてみれば、ニョロニョロしたアラビア文字に出会い、そして気づくのである。「また今年も履修登録に失敗してしまったのか」と。1文字たりとも読めるようになる気がしない。さらに、出席し続けるための高いモチベーションとなる綺麗な女子大生も皆無。1回の講義ですっかりやる気を削ぎ落とされ、四月病から回復。「普段の私」を取り戻すのだが、次回以降講義で自主的ボイコットを決行してみれば、GW中に4月病が再発する。「努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない。」(王貞治)。血をにじむほどの努力でアラビア語を習得した先に、きっとドバイがある。あらゆる覚悟を持って5月最初の講義に出席する。だが、もう講義は地平線の遥か彼方、とても追いつけないところまで進んでしまっているのである。そして履修する人数も少ないものだから、いつ当てられるか戦々恐々。神に祈りすぎて、過呼吸を起こす。これが五月病の症状である。なぜ「後悔は努力するよりも楽だから」などという詭弁にすがって、4月の授業をサボってしまったのか。もう授業について行くことはできない。流れ去る単位、留まる私を想像して、深い憂鬱になるのである。これも五月病の症状である。(HK)

四月になると、桜が咲いてたりします。五月になるとハエがぶんぶん飛ぶから、「五月蝿い」と書いて「うるさい」と読むとか。六月になると、梅雨がきて、雨が降ります。そうやって何ヶ月も経つと、三月が来ます。僕の生まれた月です。あれ?三月病というのはあるのかな、と思ったら、実はあるというのを知りました。三月はもっともうつ病になりやすい月とか。。。五月病というより、新緑満喫病な三月生まれな私です。(T)

色々と選択肢はあったにも関わらず4月が始業や就業の区切りになっているのは良いことだと思う。四季に富んだ季節の移り変わりの中でも、特に草木が色付き日が伸び寒さから解放されるこの季節ほど万人に適切な時期はなかろう。逆に、その華やかな季節感と距離を置いた副産物が五月病ではないか。なぜ皆の衆が一斉に4月に動く必要があるのか。ゴールデンとまで持ち上げられた休暇後の体調不良による電車遅延率は何事だろう。早苗を植える月として、かつて「早苗月(さなえづき)」と呼ばれていた緑生い茂るこの月を、神聖なる稲という意味で「皐月」と呼ぶにも関わらず、世間が病んでいるようでは元も子もない。稲穂のように全てが揃っている必要性はなかろう。ただ、もともと不真面目で責任感がなく、忍耐力もない小生は季節不問でのんびりとしているため何月病にも縁はなく、試しに「五月病 対処法」と調べれば「力一杯寝ること」とあり、さらに心配は遠のくのである。皆様、良い週末を(N)

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