Editor's Room

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2017年4月21日(金) 「バックパッカー」

海外旅行の話をすると、バックパッカーだったの?と聞かれることが多々あります。当初はバックパッカーって何?と思っていたのですが、どうやら自分はそこにカテゴライズされるらしい。なるほどそれならと、聞かれた後に、「ああ、そうそう。バックパッカーだったの」と答えたときの、相手の安心したうれしそうな表情。そして、「他にはどこに行ってたの?」と聞かれたときに、「えっと、ノルウェー、ハワイ、オーストリア、韓国、香港。。。」と答えてしまったときの相手のあれ?何かバックパッカーのイメージと違う。。。ハワイにひとり?え?、という戸惑いの表情。人の感情は意外に伝わりやすい。相手が安心するように、「インド、タイ、イタリア。。。」と答えられるように準備しておきます。僕の表情からはどんなメッセージが伝わっているのだろうか。ハワイ一人旅の話はまた別途。(T)

最近、ミニマリスティックという概念が浸透しているらしい。必要最低限の所有物でシンプルに生活するという考え方だが、バックパック旅行に行く時こそこの考え方は重要になる。南米で30日間同じパーカーを着たツワモノを知るが、さすがにそこまではできまい。ただ私は現地で衣服を調達し現地人にカモフラージュする派である。ミャンマーでは内戦地帯近くで手織ロンジーを仕入れ、ケニアのスラムではカッターナイフを持った男に追いかけられながらもマサイシュカを手に入れた。バングラデシュでは現地人の喋り方や歩き方、片手でカレーを食べる仕草まで完全にマスターしたのに、一向にヒゲを肥やせず現地に浸透しきれなかった。五つ星ホテルに泊まるのも良いが、異なった価値観やその国の歴史の一端を垣間見れるホームステイやゲストハウスでの時間は非日常的で発見の連続だ。得たものも多いが失ったものも同じくらい多い。メキシコシティでの乗り継ぎを経て帰国したら、スーツケースの中身が色々と失くなっていた。チェックインしてから最終目的地までは航空会社に一任している為なすすべもなく、アクションカメラのメモリーカードを抜いておいてよかったと安堵する自分がいた。バックパック旅行で一番大切なこと。それはいかにハプニングを楽しめるか、ということに限るのだろう。失せ物はミニマム、思い出はマキシマムでありたい。皆様、良い週末を(N)

旅行は好き。団体行動は嫌い。金はない。ならば、バックパッカーへの道まっしぐらなのだが、冒険はしたくない。語学力は貧弱そのもの。「えっと...ジスワン、プリーズ(This one, please」と指差しながらでしか物を買えない男が、現地の商売人相手に値切るという高等技術を駆使できない。知らない人との雑談は苦痛なので、現地の方々や、ゲストハウスのドミトリーで諸外国の同好の士たちとコミュニケーションなんて取りたくない。えてして、ゲストハウスにはお節介好きの先輩風を吹かせる「沈没」している日本人バックパッカーがいるから、たちが悪い。ホテルはビジネスライクがいい。したがって、私は日本で全ての予定を決め、5,000円程度のホテルを予約サイトで抑え、スーツケースで旅行する。だが、インドネシアへ行った際、予約サイトでは泊まるホテルを決めかね、仕方なく現地手配することになってしまった。一人でトランジットありの深夜便でインドネシアの地方空港に降り立ち、タクシーで指定の駅とは違う駅に連れて行かれ、クーラーのないローカル列車に乗って、目的地の駅に降りたところ、カモネギとばかりに近寄って来るは現地ガイド。いいホテルに連れて行ってやると。移動の疲労に加え、赤道直下の強烈な蒸し暑さ、排気ガスで空気の悪さに、2万円くらい出血してでも良いホテルに泊まろうと覚悟を決めていた。それなのに私の身なりで判断したのか、連れて行かれてたのは1泊1,500円程度のゲストハウスであった。せめてドミトリーではなく、シングルームにしたが、シャワーの水はダイレクトに汚い便器にかかり、屋根裏からはネズミの足音が絶えない。だが、せっかく案内してくれたのに、違うホテルにしてくれと伝えるほどの語学力も勇気もない。「グッドホテルだろ!」とガイドがサムアップしてきたので、「グッドボテル...」とサムアップ返しするほかないのである。バックパッカーではないと自負していても、傍目から私の佇まいはバックパッカーそのものだったのだろうか。(HK)

バックパッカーの方たちよ、朝、骨折しそうなくらい混んでいる銀座線に、どうして大きな荷物を背負って乗り込んでくるのか。せめて、前に抱えてもらえないか。お願いだから、不意に振り返って、荷物で顔を殴打しないでもらえないだろうか。旅行中だから仕方ないのかもしれないけれど、あまりきれいではないバッグは何とかならないものか。バックパッカーはインドやタイ、ヨーロッパなどはいいけれど、東京には合わないと思う。特に満員電車。特に朝8時半ごろの銀座線。昨日も、バックパッカーのバッグに思い切り顔面を打たれ、朝からやる気をそがれた。(M)

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