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2017年4月14日(金) 「資格」
弁護士でも会計士でもない、と言われたらお手上げという方もいるのではないか。日本で取得できる最難関の資格は、受験者の1%しか合格しない。その正体、剣道八段とは、剣道の奥義に通暁、成熟し、技倆円熟なる者のみに与えられる最高位の称号である。七段取得から10年の修行、年齢制限、実技と型、更には筆記試験も存在し、人生死ぬまで勉強だとはよく言ったものだと、既に腰の折れた先生方を審査会場で目にする度に痛感する。他の資格同様、日々の積み重なる鍛錬はもちろん、庭の木にぶら下げた5円玉を竹刀で突いたり、すれ違いざまに対向車のナンバープレートを確認したりと、日々の生活に取り入れた合格者のエピソードが面白い。但し、柔道が五輪競技種目なのに剣道がそうでないように、審判の判定のあり方には難しさもある。レフト前ヒットを狙った振り遅れがライト前に転がっても安打となる野球や、パスがそのままゴールに吸い込まれて得点となるサッカーとは違い、面を打つという意志を持って面を打たないと1本にならないからだ。その点、剣道はKENDOになり切れないのかもしれない。採点基準がより明確な普通自動車免許もギリギリで手に入れてるようでは、剣道八段なんて口にする資格もなさそうだ。皆様、良い週末を。(N)
資格なんて飾りなんていらない。ありのままの姿を見せるのよ。ありのままの私で勝負するのよと、普通自動車免許以外ろくな資格を一切取らずに人生を歩んできたが、いまさらながら、このままじゃダメなんだととまどい、傷つき、このまま無資格でいるのが、だいぶ怖い。不況の風が吹いたら、だいぶ身が寒くなる気もする。やはり飾りがほしい。とはいえ、どんな資格をとればいいのやら。大学時代、特別な勉強をせずとも必要単位の履修と実習さえしていれば、教員免許は取得できたのだが、私のような未熟者が人様を教え導くなんぞとんでもないと、教師になるビジョンなどさらさらなかった。あげくに、教育実習をした友人が傍若無人な高校生たちにいじめ抜かれたという話しを聞いて、そんな猛獣珍獣の跋扈するジャングルに身一つで飛び込んでいけないと、教員資格の単位は履修しなかった。その他、学芸員の資格もあったが、博物館に就職なんてどうせできっこないので、必要単位の履修もせず、楽勝といわれる単位ばかりを履修し続けた。人生にビジョンがあれば、ビジョンに応じた資格を取得する。もう少しビジョンを明確にした方がよかったと、今さらながら後悔している。後悔を踏まえ、将来のビジョンを明確にし、いざ何かしらの資格を取得せんとがんばれるか。だが問題は、資格取得に向けた勉強よりも後悔の方が簡単なことである。(HK)
資格、と聞くといつも思い出すのは、子供の頃。朝の折り込みちらしには、魅力的な資格がたくさん踊っていた。ペン習字、英会話、そろばんなどいろいろ。その中でもこれはいけるのではないかと思っていたのは植木の資格。世の中には木が溢れている。ちょっと道を歩いていて、ちょっと調子の悪い木を見つけたら、そこにはお客様がいるという、すばらしい仕事ではないかと子供心は躍っていた。しかし、成長の過程で、特に植木士へのなり方を教えてくれる人もおらず、気づいたらオフィスにはどこからともなく木を持ってきてくれている人々がくる日々。自分で植物を育てている人もいる。木への需要は子供の想像ををはるかに超えて育っていた。(T)