Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2016年9月30日(金) 「ギャンブル」

家のそばに退廃した地方競馬場がある。平日夜も場外馬券場として機能しているので、仕事帰り、座席に加齢臭がすっかり浸透(Systemic)したシャトルバスに揺られ、立ち寄ることがある。息子たちの寝かしつけがすむまでは家に帰ってくるなと厳命されているのである。加齢臭の味のする生ビールを奮発して買い求め、赤鉛筆を片手に人生の一発逆転を期す勝負師たちの邪魔にならぬように馬券売り場の横をすり抜け、向かうはスタンド。そこで本を読んだり、スマホをいじって子どもの寝かしつけ完了報告メールを待つのである。飲む打つ買うは大人の男の嗜み。馬券を買ってもいいのだが、私は子どもの階段を駆け下りているので、むざむざとささやかなすぎる手持ちの金を減らすような真似などできようはずはない。興味がない。もし馬券を買うお金があるとしても、本日再販売が発表されたファミコンがほしい。「あー」という悲鳴。舞うハズレ馬券。私はこの中で待つ。(HK)

旅行でラスベガスに行ったことがある。砂漠に突如現れる人工的すぎる街の感じが、独特で面白かった。ラスベガスといえば、カジノ、ギャンブルであるが、マフィアに目をつけられても困るので(ただ単にやり方がわからないだけ)、地味に何度かスロットを回してみた。「どうせ、吸い取られて終わるんだろう」というやる気のない感じで。すると何回か回すと、どうやら当たりが出たらしく、コインがたくさん出てきた。事態が読めず、なんだか大騒ぎである。大騒ぎした割には、そもそもの投入金が低いので、たいしたことない金額だったが、それでも勝ちは勝ちである。小心者であるがゆえ、勝ったお金をさらにギャンブルに使うこともなく、免税店で欲しかった腕時計を買って帰国した。勝った割には特にハマりもせず、今日にいたる。ギャンブルとまったく無縁の人生。でもまあ、これはこれでいいかな。(M)

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