Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2015年6月26日(金) 「食事」

「食べる」ということは、人間にとって必要不可欠のこと。まだ何もわからない赤ちゃんですら口元に何か持っていけば、パカッと口を開ける。とはいえ、食べることに関心があるかどうかは別問題。怠惰な文系大学生時代。昼まで寝て、肉体活動が限りなく少なかったおかげか、食べることにさほど関心がなかった。朝は食べず、昼はコーラ1本、夜に酒のつまみ程度に少々。エネルギー消費も必要最低限に控えておけば、無駄な肉を極限まで削ぎ落としたどころか、最低限必要な筋肉すら存在を認めることのできない骨と皮だけで形作られた肉体と漂白剤に漬け込んだような顔面の完成である。まるで栄養失調だ。これではいけない。厚い胸板、六つに割れた腹筋。太い上腕二頭筋を手に入れなくては、薔薇色のキャンパスライフを送れない。唯一自分でやってみて多少のなら苦しさを受け入れそうに思えたスポーツ、サッカーを始めてみた。エネルギー消費をすると、お腹が空くもののである。お腹が空くと食べることに関心が向く。本能のままムシャムシャ食べはじめると、食べることも意外に楽しいことに気付き、脂肪細胞の大開花。脂肪細胞の百花斉放。こんにちはこんにちは脂肪の国から。ボクらの合言葉は「お腹空いた」。結果、手に入れたものは、やけに血色の良い丸い顔と、段に分かれたお腹。だが、厚い胸板と太い上腕二頭筋、そして薔薇色のキャンパスライフは手に入らなかった。未だ食べる時間こそもったいないと思うものの、それ以上にお腹が空く以上、ムシャムシャ食べ続けてしまう副作用に今も苛まれている。(HK)

食材選びには結構こだわっている。「身体は食べるもので作られる」からだ。農薬の少ないもの、添加物の少ないものなどをすすんで選んでいる。野菜に虫が付いていて、息が止まりそうになることもよくあるが、虫が好むだけあって、味は美味しい。食材選びにはこだわっているものの、テーブルに並ぶ食事は、簡単なものが多い。なんとかの炒めたものとか、なんとかの煮たものとか、なんとかの焼いたものとか、いろいろな食材は使うが、調理法はいたってシンプル(と言えば聞こえはいいが、実質は手抜き)である。食材を選ぶ段階で、ほとんどのエネルギーが消耗されるらしく、手の込んだ料理を作ることができない。「素材の味を活かす」ためだと言っているが、家族は「めんどくさいんだろう」と薄々気づいている。(M)

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