Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2015年1月23日(金) 「スキー」

鉄道会社にとって、ラッシュ時間帯の一方向へのラッシュは頭の痛い問題である。朝の上りは混雑しているので、列車本数を増やさねばならない。都心に車両基地があれば、夕ラッシュまで多くの車両をそこで寝かせておけるが、車両基地を設置する土地など郊外にしかない。結果、ガラガラの下り列車を走らせなければならない。輸送面では甚だ無駄である。そこで下り列車の需要増に頭を捻らせる。大学がやたら郊外にあるのは、鉄道会社の誘致によるところもある。慶應義塾大学の日吉キャンパスは東急が誘致したらしい。スキー場のリフトの非効率性は鉄道よりも酷い。上り一方向のみ乗客を乗せ、下りはコースを滑り降りるのがよほど怖くなったか、リフトから降りそこなったごくわずかな人しか乗せることはない。私は下りのリフトに憧れるのである。開けた斜面を下るリフト。おそらくは、素晴らしい展望が広がっているのではないかと。ただ、えてしてスキーヤーという人種は下りのリフトにしがみついている羞恥心に打ち勝った(しかし恐怖心に敗北した)人に対して後ろ指をさす。羞恥心に打ち勝てず、恐怖心にも勝てない私は、しっかりと整備された初心者コースと林間コースを頭の中に叩き込む。そして、安全第一、危険が迫ればすぐに転ぶことをモットーとし、コブを私のボーゲンブルドーザーで整地しながら、ズリズリ時間をかけて下りるのである。(HK)

私の知り合いで毎週のようにスキーに行っているファミリーがいる。FB(フェイスブック)にアップされているさわやかな家族写真のゲレンデがまぶしい。そして、我が家には縁のない話だなと思っていたところ、子どもが急に「スキーキャンプに行きたい」と言い出した。あまりにも驚いて「スキーってスケートとは違うんだよ」としか答えられなかったのが情けない。2泊3日というスケジュールも一瞬考えさせられるが、何よりも悩ませられるのはその価格である。高い。高すぎる。そうだった、スキーとはお金のかかるスポーツなのだった。しかし、子どもはどうしても行きたいと言う。私がなかなか首を縦に振らなかったら、子どもが突然、電話をし始めた。そして10分後、祖母2人からの出資を見事に取り付けていた。孫パワー、恐るべし。結局、今回、スキーキャンプに行くことになった。我が家にスキーヤーが誕生するとは・・・(まだ滑れるようになるとは決まってないが)。(M)

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