Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2014年10月24日(金) 「日曜日」

幸福はまったくもって儚いものなのである。金曜日夕方の昂揚はとうに過ぎ去った。日曜の夕暮れ時。不吉な赤色に染まった空で漆黒のカラスは啼き、蝙蝠が舞う。お魚咥えたドラ猫ではなく、黒猫が目の前を横切る。金曜日早く会社から出たいがために、投げやった仕事が手ぐすね引いて待っている。私だけでなく多くの人々が、日曜日のこの時間、不幸への階段を下り始めている。その最中、そうした不幸な状況を察することもなく、ただただ無邪気に、陽気で元気かつ愉快に振る舞っていられるサザエは、何人の人の精神を追い詰めているのか、自己の存在の罪深さを省みないのだろうか。妻が会社勤めしていたころ、日曜日の夕方から夜にかけて、前線で睨み合った大軍のごとく、家庭内の空気は最も張詰めていた。些細なことによって一気に戦端が開かれるかの如く。幸い、今は私だけ一方的に不幸の階段を下り、妻は私の不在という平日の日常が戻ってくるという幸福への階段を上らんとしている。(HK)

毎週毎週、飽きることなく日曜の夜はどんよりとする。金曜の夜、ピークを迎えた幸福感は、徐々に下がりつつ、日曜の午後あたりから、急降下する。仕事をしていなかった期間があったのだが、そんなときでも不思議と日曜の夜はどんよりとしていた。クセがついてしまっていたのか、世界中のそういった空気に飲まれていたのか、どちらだろうか。協調性の賜物である。私が決まってどんよりするのは、夕方。まさに「サザエさん症候群」である。もう少し遅い時間になってくると、諦めの気持ちと、月曜日の準備に気持ちが切り替わっていく。気分が上がることはないが、現実に目を向けるようになるのだ。書いているうちに、日曜のような気持ちになってきたが、幸い、今日は金曜日。もうすぐ始まる週末を、思いっきり、楽しい気持ちで過ごして、日曜の夕方を迎えよう。(M)

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