Editor's Room

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2014年9月26日(金) 「衣替え」

春に引っ越すときに、思い切って洋服を捨てた。「断捨離」の考え方とか、「ときめく」かどうかなどを基準に捨てに捨てまくった。おかげで、今、着るものがなくて困っている。ここ半年くらい、「あの服、着よう」と思って探すが、見つからず、捨てたことを思い出す・・・を繰り返している。どうやら、やりすぎたようだ。唯一、良かったことは、衣替えの必要がなくなったことかもしれない。今、気温が一桁になっても、すぐセーターもコートも着られる。35度の猛暑が戻ってきても、大丈夫だ。と、強がってみるが、後悔していることは否定しようもない。(M)

春夏秋冬、四季のあるこの国。衣替えの季節が一刻一刻と近づいている。甚だ面倒だ。イメルダ・マルコス夫人ならマラカニアン宮殿の一室を広大なクローゼットにして膨大な服を収納できるだろうが、我があばら家では季節の服がしまってある衣装ケースをわざわざ取り出し、服を入れ替えなければならない。私にとって、服は完全な実用品。思い入れのない作業はただただ苦痛である。そして、妻に衣装替えしておけと厳命する勇気など微塵もない。渋々と作業に取り掛かり始めるや、嘆息嗟嘆する。お前もか。また何着も着れなくなってしまった服が出てきてしまったと。カエサルは「多くの人は見たいと思う現実しか見ない」と言った。言い換えれば歴史を動かす英雄は見たくない現実も見るということである。むろん私がどうあがいても歴史は微動だにしないので、見たいと思う現実しか見ない。従って、いつの日か何かしらの方法でダイエットに成功し、モデルのような体型を取り戻すだろうと、今より20キロ以上痩せていた時に着ていた服も、真摯に衣替えの対象とする。こうした無駄が猫の額ほどのクローゼットの広さを削り、衣替えの作業時間の伸長をもたらす。面倒くさい。(HK)

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