Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2014年8月29日(金) 「社会科見学」

ビール工場見学に行きたい。目的の全ては試飲にある。酒は文化だ。暴論だが文化と酒はほぼ等しい。高野秀行氏の著書『イスラム飲酒紀行』を読めば、厳しく飲酒を禁しているイランや、イスラム原理主義体制下のアフガニスタンであっても、酒が親しまれていることがよく分かる。アメリカにおいて1920年代にマフィアが大繁栄したのは、禁酒法時代にあって、酒を密売していたからである。数千年前の逅以来、何故かくも人と酒は共に歴史という長い道を手を取り合い歩くほどの関係となったのか。私の社会科見学におけるテーマは、まさにこの関係史に設定している。漫然とただ話を聞くだけの工場見学者とは、質が違うのである。試飲とはフィールドワークだ。ビールが私の咽喉に激しくぶつかったその刹那、私の関係史研究に対する解を発見するのだ。(HK)

「東京」「社会科見学」で検索すると、いろいろな企業や施設が表示される。大人のわたしでも行ってみたいところばかりだ。本当に、今の子どもは恵まれていると思う。そこで、子どもの社会科見学に付き合っているという名目で、子どもの頃、できなかったことを、子どもそっちのけで体験している。モノができていく過程と言うのは、本当に面白い。日本の技術を目の当たりにして、感動することもある。子どもたちに混じって(もしくは子どもたちより熱心に)、あれこれ質問をするので、一緒に行く友だちには笑われている。次はJAXAに行ってみたいのだが、子どもが一向に興味を示さない。しかし、一人で行くのは、ちょっと勇気が要るので、なんとか子どもを説得したい。(M)

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