Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2014年7月11日(金) 「台風」

子どもの頃、勘違いをしていた言葉に「台風一過」がある。いつの頃までだろう、ずっと「台風一家」だと思っていた。意味が変だとは薄々分かっていたが、「台風のまわりの雲など、全部を含めて一家と呼ぶのかな」くらいに思っていた。幸い、人の前で恥をかくことはなかったが、本当の意味と漢字を知って、一人で赤面したのを覚えている。うちの子どもは、テレビで観た往年のテニスプレーヤー、マイケル・チャン氏を「マイケルちゃん」だと思っていた。男なのに「ちゃん」っておかしいと思ったらしく、聞いてきたので、訂正することができた。危ないところだった。「マイケルちゃん」というセンス、嫌いじゃないけど(親ばか)、残念ながら、私の頭の中身が、子どもに遺伝してしまっていることが判明した。(M)

今回の超大型台風は沖縄で散々暴れまわって疲労困憊したのか、プロレスラーなら「おい!びびってんのか!?かかってこいよ!!」と挑発したくなるような軌道を辿り、弱々しく台風は過ぎ去った。台風とは何とタイムリーなお題だと思ったが、我ら80年代の広島カープファンに希望と絶望、大いなる笑いを与えてくれたランスを思い出さずにはいられない大空振りだった。今は、台風一過でただただ蒸し暑いばかりである。以前、台風は大騒ぎする割には大したことなくて拍子抜けすると放言したところ、九州出身者から「台風をなめるな!」と一喝された。「男子厨房に入らず」という言葉に象徴されるような九州の女性は奥ゆかしいという誤解は解けつつも、数センチの積雪で大騒ぎする東京を、その程度の雪で大騒ぎするなんてねと鼻でせせら笑う雪国の人のように、台風銀座の九州の人は、切実かつ身近な天災として台風には一家言あると思い知った。(HK)

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