Editor's Room

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2014年5月16日(金) 「子どものとき、憧れていた食べ物」

子どもの頃、憧れていた食べ物は、アニメ「アルプスの少女ハイジ」のやぎのミルクとそのミルクでできたチーズがのったパンだった。チーズがとろ~りとろけていて、本当に美味しそうだった。でも大人になって、やぎのミルクを飲んでみると、匂いが受け付けず、夢は砕け散った。ハイジってすごいなあと変な感心をしたのだった。他には、絵本「ぐりとぐら」に出てきた、フライパンいっぱいの大きなカステラ(数年前まで、ホットケーキだと思っていた)。きっとあの絵本を読んだ人なら、すぐに思い出せるだろう。それほどのインパクトのある美味しそうなカステラである。先ほど、ネットで「ぐりとぐら カステラ」で検索してみたら、私のようにあのカステラに憧れて、実際に作ってみた人がたくさんいることが分かった。原材料もぐりとぐらと同じ、バター、卵、小麦粉、牛乳のみ。今週末、作ってみよう。子どもの頃の、憧れが打ち砕かれないような出来を期待しながら(不安…)。(M)

類型的だが、子供のころ、「ギャートルズ」など、原始人が食らいつく、あの骨付きの肉を一度は食べたいと思っていた。頭ほどの大きさのある肉の塊。豪快にかぶりつき、喰いちぎりたかった。ドネルケバブの、削ぎ落とされる前の、焼かれている肉の塊を見ると、喰らいつきたくなるのは、「ギャートルズ」の肉への懐旧か、単なる食い意地か。藤子不二雄マンガの偉大なるスターシステム「小池さん」のラーメンにも憧れる。365日いつも食べ続けているラーメン。何が小池さんをして、そこまでのラーメン好きたらしめたのだろうか。その秘密は、あのラーメンに隠されているのだろうか。醤油でも、味噌でも、塩でもない、小池さんのラーメンが食べたかったのである。子供のころでも、食べ物でもないが、「葡萄酒」という文字の響きに惹かれる。『イタリアからの手紙』というエッセイ書で塩野七生が書いたこと、そのままなのだが、すっかり感化されてしまったことから見ると、なんと私は素直な性格をしているのだろうと感服してしまうのは脇に置き、暑い夏のカプリ島のティベリウスの別荘にて、アルプスから切り取った氷によって水滴のついたグラスで、キンと冷えた葡萄酒を飲んでみたい。そう居酒屋でホッピーを飲みながら思うのである。(HK)

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