Editor's Room

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2014年2月7日(金) 「スキー」

ウインタースポーツブランドのCMが、今冬も流れている。主演は子供のころから変わりがないような。なのに、ゲレンデと恋愛を絡めたような内容も子供のころから変わっていない。私はすっかり中年に足を踏み入れたにも関わらず、そのCMの世界だけ時が止まったような不思議な感覚がある。私の中のスキーの世界は未だに平成一ケタ台。果ては「私をスキーに連れてって」。トレンディードラマとか、スキーとは関連性のないBMWでアッシー君というワードまで連想される。この感覚こそが、私のスキーに持つ印象である。何年も、スキーをしていないせいかもしれないが。東京の人たちが諸人挙って越後湯沢へスキーに出かけていた時代、私も2回くらい行った。軽佻浮薄な人々とは違い、我々は男だけの集団であり、集団の目的として現地でナンパして彼女を作るという妄念があるとするならば、互いが互いを選抜しない男子高校生で構成され、スキーというスポーツに真摯に取り組むほかない、異様な集団であったと記憶している。行きの夜行バスが眠れなくて、狭くて辛かった。スキーウェアを着ても寒くて辛かった。想定外にスキー板が滑って辛かった。斜面が想像以上に急で辛かった。スピードに乗る勇気がなく、極限まで足を内股にした超安全滑降で、いつまでたっても下まで降りられず、辛かった。法界悋気に陥った。楽しかったことは、リフトに乗ったことと、部屋の中でのUNOぐらいである。社会人になって、一度だけスキーに行ったことがあるが、やはりこの時もCMのような世界観はまるでなく、それっきりスキーを諦めた。(HK)

スキーと言えば、リフトの行列と翌日の筋肉痛、 感覚の無くなった足先しか思い出せない。HK同様、あまりスキーには縁がない。行けば行ったで、滑れない割に楽しめるのだが、なんといっても、準備と装備が面倒である。靴は重い、板も重い。血迷って買ったウエアもかさばるし、小物も忘れてはいけない。そして、スキー場は遠い。うまい人と行けば、教えてもらえるが、その人の大切な時間を使わせてしまい、申し訳なくて仕方がない。下手な者同士で行けば、リフトから降りるのもやっと、1本滑るだけでヘトヘトになり、すぐにお茶をして、結局、ほとんどしゃべって終わり・・・というパターンである。こんな親だから、子どももスキー場に行ったことすらない。私のような悲惨な思いをさせないように、来年は「親が付いていかなくていい」スキーツアーに入れようと思う。(M)

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