Editor's Room

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2013年12月13日(金) 「今年を漢字1文字で表すと?」

年末になると、毎年このお題だ。四字熟語ならどんなに楽だったことか。毎年「喜怒哀楽」として大団円、もういくつ寝るとお正月となるのだが、一字のために苦しんでいる。そもそも漢字一字だと、一字分の意味しか含めることができないのが、何とも勿体ない。漢字は二字以上の熟語となることによって、漢字の持つそれぞれの意味が絡み合い、溶け合い、味わい深いものになるのだ、熟成されて麦芽とオークの薫りが溶け合うスコッチのように。スコッチはほとんど飲んだことないが。そんな可能性を秘めた漢字をたった一字に抑え込むなど暴挙だ。犯罪だ。漢字一字など樽単体であり、樽をかじって、何が楽しいかと声を大にして主張したい、とここまで、去年と全く同じことを書いて、私の信念を披露しつつ、字数を稼いでみた。渋々一字挙げると、「菌」。今年は家族がインフルエンザになったり、私自身が2回のウィルス性胃腸炎、その他にも何回も風邪をひいたりと、今年は様々な菌と蜜月だった。三十路も下り坂、免疫力の低下は止まらない。おかげで周りからばい菌扱い。マスクをしていると、あからさまに人が避けていく。隙間を埋めてくれるのは菌だけ。そして際限なく体調不良が続く。(HK)

またこの時期がやって来た。今年の一文字は「輪」になったらしいが、自分的にはしっくりこない。HKの言うとおり、確かに漢字2文字だと簡単なのに、1文字になると難易度はぐーんと上がる。そこを頑張って、あえて選ぶとしたら「調」だろうか。スマートフォンのおかげで、何か疑問が浮かぶと、どこででも「調」べられるようになった。子どもからも、「調べて」と言われることが多くなった。「調」べるという作業は楽しい。いろんな世界が見えてきたり、探していた情報にたどり着いたときの快感。もつれていた糸がほどけていく感覚は気持ちいい。ガラケー派を突き進みたかったが、スマートフォンの便利さには勝てなかった。それから、今年はよくお菓子を作った。レシピを「調」べて、材料を「調達」し、「調理」する。見事なまでの「調」のオンパレードである。というわけで、今年のわたしの一字は「調」としたい。我ながらいいチョイスだ(笑)。(M)

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