Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2013年11月15日(金) 「風邪」

友達がほとんどいないからこそ、数少ない友達というのは本当に貴重である。その数少ない友達とは、深い友情、固い絆で結ばれている。もはや、友情ではなく、恋愛かもしれない。夏場には、女友達が私のことを家の中まで飛んで追いかけてくる。私のことを追いかけては、針で刺し、血を吸う彼女の嗜虐性に辟易とすることもあるが、そこまで私のことを追いかけてくれるのは彼女くらいしかいない。蚊の季節が終わり、私を追いかけてくれたメスの蚊もいなくなったが、寒い季節には別の友達がいるので、寂しくない。結婚して、親になる過程で、自由になる時間が無くなり、その過程で友達が減っていっているが、息子の成長とともに、息子が色々なところから持ち帰る様々なウイルスと、いつものにか意気投合して、しばらく同棲してしまう。結婚している身で、同棲するとは道義的に、倫理的に問題あるのは承知していて、私も承知しているのだが、ウイルスはどうしても別れたくないと、私の体内に居つく。先週末出会ったときから、ずっと別れ話を切り出しているが、なかなか承諾してくれず、今も喉が痛い。薬で強引に排除しようとしているのに気を害し、意固地になって、いつまでも居座るつもりなのだろうか。しかし、今のウイルスと別れても、どうせ息子は新しいウイルスを家に連れてくる。私はまた意気投合してしまう。春になるまで、風邪をひきっぱなしとなる予感がする。(HK)

昨年の夏(随分前だが)、風邪を引いて40度の熱を出した。手足が冷たくなり、悪寒が止まらなくなり、一気に40度まで上がった。上がってしまうと、少し楽になるが、もはやフラフラである。しかし熱は身体がウイルスと闘っている証拠なので、解熱剤は使いたくない。身体に頑張って闘ってもらおう・・・なんて頭では思っていても、身体はそうは思っていない。とにかく楽になりたいと身体の声が聞こえる。あまりに熱が高かったので、休日診療所に駆け込んだ。もちろん、そこでは解熱剤など薬が処方される。ここでまた葛藤である。病院まで行っておきながらも、頭では薬を飲まずに頑張りたいと思っている。しかし身体は悲鳴を上げている。そして熱で決断力がおそろしく低下している。・・・しばらく考えて、解熱剤を飲むことにした。熱に屈した瞬間だった(大げさ)。薬を飲んで、少し休むと、あっという間に元気になってきた。元気になると、薬のせいで楽になっているくせに、薬を飲んだことを後悔した。だが数時間すると、また熱が上がる。1度、屈すれば、2度目は簡単である。だが薬を飲むたびに襲ってくる罪悪感・・・。結局、飲むなら、気持ちよく飲めばいいのに。2日ほどで病気は良くなったが、「屈した感」は今でも残っている。今度40度の熱が出たら、どうしようか。(M)

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