Editor's Room

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2013年8月30日(金) 「自分を食べ物にたとえると?」

「自分を食べ物に例えると?」 この問いに真摯に応えるとなると、己のことを虚心坦懐見つめて、自己認識を深めなければならない。そんなの真っ平ごめんだ。この年齢になると自分自身の見たくない現実に薄々気付いているのだ。そんなものをあえて見たくない。ただ、相手の自己認識を露呈させる質問として、少しは役に立つかもしれない。相手のことを知りたいと思う場面といえば、一にも二にも合コンだ。大抵はつまらない回答しか出てこないか、無視されるか、そもそも大抵の女性は獰猛なので自分が食べられるという前提に立つ質問が成立しえないかのいずれかだろう。だが、もし万が一、女性の回答が「白豚」だったら、そのチョモランマよりも高く、マリアナ海溝よりも深い自己認識に感服せずにはいられない。自己認識の高い女性の存在なぞイエティの実在と同じくらいだろうが、もし実在するのなら、そのあまりの崇高さに五体投地をするのが筋だろう。ただ、ちっぽけな自分には畏れ多すぎると、早々に合コンを終息させて逃げ帰る可能性もある。もしかしたら、勘違いした女性が「イチゴ」などと回答する可能性もあるが、その回答には感謝したい。博愛主義ということもあるが、一次会の終了後、「イチゴだってよ。黒豚だろうが」と男だけの反省会の酒のつまみになる。蛇足だが、合コン後の反省会は、己の醜悪な顔、豚のような胴回り、矮小な性格、コミュニケーション能力の欠如を度外視して、合コンの破綻の要因は全面的に女性側にありと糾弾できて楽しい。さらに蛇足として、何故合コンだと女性は私に対して無礼千万なのだろうか。全くもって理解に苦しむ。閑話休題。人食いサメやクマのことを考慮に入れると、「自分を食べ物に例えると?」という回答に「人間」というのも成立しうるのではないかと思うが、これは「豚を食べ物に例えると豚」と答えるようなものなので、誤りだ。ここまで長々書いてきたことを一言でまとめると「自分を食べ物に例えると?」という問いに対する回答は「回答拒否」である。己を虚心坦懐見つめるなんて、真っ平ごめんなのである。(HK)

非常に難しいお題である。でもあえて例えるとしたら、自分が作ったバナナケーキだろうか。私はこのケーキをよく作る。小麦粉、ベーキングパウダー(重層)、卵、牛乳、オイル、バナナを混ぜて焼くだけという簡単さなので、夜や朝、パパッと作ってしまう。しかし、うちの家族はコレに飽きている。一応、食べるが、「またコレか~」という雰囲気が伝わってくる。感謝の言葉もなければ、感想もない。このあたりが私に向けられる態度と非常に似通っている。たまに粉糖をかけたり、生クリームを添えてたりして、普段よりもおめかしさせてみるが、家族の態度はそれほど変わらない。これも新しい服を私が着たときの対応とそっくりである。まったく、たまには褒められてもいいと思うのだが・・・。今、我が家の冷蔵庫には、昨日焼いたバナナケーキが入っている。自分を思って、大切に食べようと思う(泣)。(M)

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