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2011年9月30日(金) 「おとな買い」
最近のブームはIKEAなのだが、遠くにある&家族で行くと落ち着いて買えないので、なんとなく憧れの場所になっている。というわけで、一度行くと、あれもこれもと大きなカートに放り込むことになる。カッティングボードというおしゃれな名前のついたまな板を、おとな買い。入れる写真もないのに、飾る場所もないのに、写真立てもおとな買い。ランチョンマットをおとな買い(でも、面倒なので使わない)。カラトリーもおとな買い。お掃除グッズもおとな買い(でも、意外と使いにくい)。IKEAに行くと、とにかく気が大きくなってしまう。といっても、値段はしっかりチェックしているのが私らしい。(M)
我が王国は完全なる封建体制で、王に君臨するは息子。あまりのやんごとなさに神のごとき存在である。王が幼年で施政ができないため、王を傀儡とし全権力を掌握し独裁体制を築き上げている摂政が一名。独裁政治の下で奴隷に身をやつしても清く正しく美しく気品の溢るる紳士が一名いる。このような政治体制の下で「おとな買い」などできようものか。実現できたら、それは20世紀のソビエト革命と並ぶ21世紀の革命として、NHK「その時歴史が動いた」で取り上げられるだろう。コーチングの会社に身を置く以上、質問の力で状況を打開できないものだろうか。ある暇な土曜日の午後。紳士「暇だ。何がしたい?」、独裁者「どこか行きたい」、紳士「近場?遠いとこ?」、独裁者「少し遠いとこ」、紳士「東?西?南?北?」、独裁者「北」、紳士「交通手段は?」、独裁者「車は飽きた。新幹線」、紳士「群馬?新潟?栃木?福島?宮城?山形?岩手?青森?」、独裁者「青森は遠すぎる。宮城」、紳士「今から行く?明日行く?」、独裁者「今から行くことにする」。この会話において、一見すると紳士は独裁者の要望を伺っているように思われるかもしれないが、毎休日ごとに近隣の子連れスポットに行き尽くすことによって外堀を埋め、独裁者と紳士の旅行という趣味の一致を巧みに利用し、紳士の近日中の希望であった「新幹線でどこかに行きたい」を実現できた瞬間であった。むろん独裁者の掌でクルクル踊っているだけかもしれないが。考えてみれば、王の誕生前から思いつきで突然旅行に行ってしまうことがある。王が独裁者の太い胴の中で何事もなく庇護されるよう戌の日の参拝で水天宮に行った際、思いのほか早くお参りがすんだという理由だけで京都に行った。上記の会話は浦和のパルコでダラダラとまったりとした昼下がりを過ごしていた14時過ぎのものだ。2時間後には大宮から東北新幹線に乗り、1時間半後には仙台にいた。こういう行動はある意味で「おとな買い」なのだろう。独裁者の意向に沿えば、革命の必要性なし。(HK)