Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2011年8月26日 「ビール」

アルコールが飲めない&炭酸飲料が苦手なので、ビールという飲み物がなくなっても、一向に困らない。のどごしがどうこうとか、キレがどうこうとか宣伝文句で言われているが、何のことかさっぱりわからない。でも、そんな私もコロナには少し憧れている。ライムをつぶして中に入れて飲む、メキシコのビールだ。メキシコ料理を食べに行くと、友人たちは必ずそうやって飲む。その傍らで、ウーロン茶片手にタコスをほおばりながら、憧れのまなざしてみている。なんとなく雰囲気がジンジャーエールに似てるし、ライムは大好きだけど、多分無理だろう。そういえば、昔知り合った人に、宴会の席で最初から最後までいつもビールだという人がいた。最初の乾杯から、最後の〆まで、1ダースほどの瓶ビールを飲み続ける姿には圧倒された。でも本人が楽しそうだったので、こっちも楽しくなった。そんなに飲み続けられる飲み物って、私には思い当たらない。(M)

仕事を終え、帰宅する途中。自宅に着く30分くらい前に妻へメールで厳命する。命令は権威の象徴である。「あの、、、もしお手隙だったらビールを冷凍庫に入れておいて貰えないでしょうか、なんて提案してみたりして、、、」。妻の機嫌を害していなければ、帰宅して子供と風呂に入った後に冷凍する直前の極限まで冷え切ったビールが待っている。一日が終わったこと、妻の機嫌が害していないことに感謝しつつ、缶のプルタブを開ける。飲む。疾風怒濤、猪突猛進。飲む、飲む、飲む。口腔、咽喉、食道、胃に暴れ竜のように激突する冷え切ったビールの濁流。遅れて五臓六腑にしみわたるアルコール。ああ、「うああ」という声にもならない声を発し、「うまい!うますぎる」と埼玉銘菓十万石饅頭のCMのフレーズを口にしてしまう。ビールの刺激一つ一つが、今この瞬間を私は生きていると自己確認できる。我飲む、ゆえに我あり。まだ午前だが今すぐ帰って飲みたいなどと月並みなことを書きたくないが、飲みたいものは仕方ない。ただ我慢に我慢を重ねて飲む至福のひと時のために我慢するのだが、欲に溺れることなく己を厳しく律していると捉えていただきたくと本望である。(HK)

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