Editor's Room

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2011年7月8日(金) 「わたしを勇気付けてくれた言葉」

3月11日の震災直後、多くの方がそうだったように、私も精神的にダメージを受けていた。涙もろくなっていたし、ちょっとしたことに動揺する状態だったと思う。そんなとき、私は立教新座高校の校長先生が卒業生にあてた手紙を読んだ。おそらく、目にした方もたくさんいらっしゃるだろう。これから大学に進もうとする卒業生への手紙だが、卒業してから久しい私の胸にも迫るものがあった。「巣立ちゆく立教の若き健児よ。日本復興の先兵となれ」という最後を読んだとき、こういう先生がいる限り、日本のこれからは大丈夫だと感じることができた。こうやって送り出される若者は、きっと日本を復興させてくれるはずだ。まだ幼く、働く車にしか興味のない我が子が、この「先兵」となれるかどうかは、これからの私にかかっているのかもしれない。頑張ろう。(M)

もし私を勇気付けるとしたら言葉ではなく具体的な支援だ。このようなことを標榜したり、実際に励まされてもすぐに忘却の淵に追いやるなど仁義にもとる行動の数々から人望は地の底まで失墜し、今では勇気付けられることはほとんどない。ただ、もし言葉で勇気付けられるとしたら、それは言葉を発した人による。必ず可憐な女性であり、同じ言葉を汚らしい男に言われても我が心は静かなること林の如く、動かざること山の如く。ただ「行動を促す」という面で、私は中年男性の言葉で好機を捉えたのは否定しがたい。一度入学した大学を辞めて再度受験しなおそうと思案していた際、相談した当時の指導教官の「キミは経営学に向いていないと思っていたから支援する」との言葉によって、再受験を決意した。さらには背水の陣まで引きたくなかった私に対し、指導教官が後顧の憂いを断ち切ってくれた。数年後、二度目の大学生時代、卒業論文のテーマで思案していた際、「ギリシアのイスラムはどうだ?エーゲ海に行ったら目の保養にもなるからね、グフフ」と教授の言葉が発した瞬間、混沌としていた研究テーマに方向性が見えてきた。当時はアメリカ同時多発テロの直後で、世界市場の大事件という真摯な理由でアフガニスタンをテーマに選んだ同級生もいたが、教授は人をどう動かせばいいのか分かっているのかもしれない、ただの助平かもしれないが。(HK)

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