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2011年4月8日(金) 「わたしの名前」
亡き祖父がつけてくれたわたしの名前には、女の子にありがちな「美」という字が入っている。これがなんとなく心地悪い。電話で自分の名前の漢字を説明するとき、「美しいという字に・・・」と説明せざるを得ないのだが、受話器の向こうの人が「あら、自分で自分のこと、美しいとか言っちゃってるよ」なんて思っていないだろうかと、いささか心配になる。芸能人にも同じ名前の人がいるので、「○○さんと同じ字です」と説明していたこともあったが、これもなんだか図々しい気がしてやめてしまった。世の中の「美」という字が名前に入っている人は、どうやって名前を説明しているのだろうか。ただ単に私が考えすぎているだけのような気もするが・・・。(M)
わたしの名前には「広」という字が付いているが、親の期待とは裏腹にすっかり心の狭い人間になってしまった。ただ「広」というのは何とも漠然とした字であり、心の広さだけを求めたわけではないのかもしれない。実際、腹部の丘陵地帯のあまりの雄大さは、まさに「広」という字が良く似合う。日本の名前は漢字が表意文字であるためか、子供の名前に深い意味が込められる。とりあえずメッセージ性が極めて高い「球児」や「蹴人」などという名前でなくて、救われた。私は運動神経が極めて悪いので、目も当てられない状況になっていた。外国ではキリスト教圏やイスラム教圏の名前のほとんどが宗教的であるが、私の好きな名前が揃うモンゴルでは、日本とは正反対ながら、極めて親の愛の伝わる命名をすることがある。例えば「バースト」。汚い話しで恐縮だが「糞まみれ」という意味らしい。そのほか、「名無し」「誰が知るか」「くそったれ」「醜い娘」などなど。モンゴルの一部地域では子供に魔物が近寄ってこないようにわざと変な名前を付ける風習があるらしい。世界は広い。(HK)