Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2010年10月15日(金) 「野菜」

おしゃれな資格として野菜ソムリエというものがある。野菜については、八百屋さんや農家の人のほうが詳しい気もするが、ネーミングの勝利で、人気資格の一つになっているようだ。異常な気候の影響で、野菜が高騰している。レタスとか、外側のヒラヒラした葉を取ってしまうと、食べるところがない状態で売られている(しかも高い!)。しかしそんなときでも、もやしだけは変わらず穏やかな雰囲気を醸し出しながら、余裕の表情で陳列されている。スーパーに行くと、「私(もしくは僕)、栄養満点で、しかも安いですけど、何か?」という穏やかかつ、凛とした声が聞こえてくる。私ももやしのように穏やかで凛として生きていきたいものだ。というわけで、今年の秋は、調理方法を研究して、もやしと仲良くしようと思う。これは決してお財布事情からではないことを最後に付け加えておきたい。(M)

野菜嫌いの肉好きなので関心はないが、野菜ソムリエというオシャレな資格がある。肉ソムリエがあったとしてもオシャレな資格になりそうにないのが口惜しい。ただ野菜ソムリエにはエールを送りたい。有機野菜だけしか関心のないような狭い考えではなく、ぜひ人類生存のために広い視野を持ってポプラ並木の葉や、道端の雑草なども野菜として開拓してもらいたい。そして、表参道の並木の葉を引きちぎってはむしゃむしゃ歩き食いし、栄養がどうだとか講釈を垂れ、素材の活かし方などを研究し、新境地を開拓してもらいたいものだ。ところで野菜とその他の植物の何が違うのだろうか。うまいか、まずいかだろうか。野菜の一部は確かにうまい。ただピーマンがうまいか?あんな苦いもの、人間の食べるものか。全世界から一網打尽にしてもらいたいものである。その点、肉は実にいい。生肉を食べると野菜を必要としないのはイヌイットが証明している。幸いにも私は生肉も好きなので、野菜が一切育たない極地でイヌイットとともに食生活を送ることができそうだが、寒いところは嫌いなので実際には生活したくない。(HK)

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