itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。
2010年5月28日(金) 「回転寿司」
バーのカウンターで一人静かにバーボンを嗜む私は、回転寿司に足を踏み入れるわけもなく、銀座の最高級寿司屋で大将に握ってもらう極上の寿司しか口にしないというのは嘘であり、酒場でホッピーを飲む私にとって寿司を食べるということは回転寿司屋に行くことであり、寿司とは学生アルバイトが成型したものである。回転寿司にも色々な種類があるが、私はシンプルが一番だと考える性向からか、100円均一のところに行く。食事をする場所として100円均一の回転寿司屋ほど騒々しい場所は、遊園地やショッピングモールのフードコートぐらいしかないのではないか。子どもの襲撃を受けて、横転した軍艦から干からびた白魚の姿はシュールだが、感傷に浸る暇がないほど騒がしい。とはいえ、子どもにとっては回転寿司はエンターテイメントであり、大人の私にとっても寿司が回っている姿を見ると、なかなか興奮するので、子どもの気持ちはよく分かる。(HK)
おひとり様での飲食がまったく平気な私だが、回転寿しにはひとりで行ったことがない。たぶん、お店の人や他のお客さんと回転台をはさんで向かい合うのに抵抗があるんだと思う。冷静に見ると、なんとも不思議な空間である。回転寿し屋に行って食べる物はだいたい決まっている。冒険はしない。高いお皿(金色とか)にも手は出さない。あなご、サラダ巻き、イカなどを低価格なお皿を選ぶ。お皿を取り上げるタイミングにも気を付けたい。目の前に来た時に取るのがベストだと分かっていても、その瞬間まで待てず、手が届くようになったら取り上げている。きっとずいぶん前から、取り上げたいお皿をじ~~~っと見ているのだろう。考えると恥ずかしい。これは飛行機の手荷物を受け取るターンテーブルでも同じだ。自分の荷物が出てきたら、それを見据え、目の前に来るのも待たずに、(数歩だが)迎えに行ってしまう。もしかして私はせっかちなのだろうか…。みなさんもそうであると信じたい。(M)