Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2010年2月12日(金) 「オークション」

もう何年も前だが、オークションにハマったことがある。そのときは落札するのではなく、ひたすら出品していた。イマイチ気に入らなかったバッグや、アクセサリーなどを主に出品した。値段はお得感を出すために安く設定する。商品の状況を詳しく記載し、できるだけキレイに磨く。クレームが恐いのもあるが、落札してもらった人に、できるだけ品物を気に入って使ってもらいたいからだ(もちろん高く売りたいからでもある)。落札されたら、落札者と連絡を取り、入金の確認をして、梱包して発送。とにかくエネルギーかかる作業だ。リサイクルにもなるし、多少なりともお金にはなるが、もうあのパワーはない。そして何より、売れそうなものがない(涙)。(M)

ネットオークションで私物を売った経験は一度もない。私の私物は凡人には価値を見出すことはできようはずがない。燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや。凡人は私の汗の臭いがこびりついたサッカーウェア(自分では慣れて気になる臭いが相手選手の脅威となりうる)、洗濯してしまったiPod(キリスト教徒がキリストの復活を願ってるように動かなくなったiPodの復活を願えば精神の拠り所になる)、傷だらけの音楽CD(聞こうと思えば聞けなくもないし、DJプレーだと思えば楽しめる)など思索によって見出せる価値を見出そうとしないのだ。このような鴻鵠的思想のほかに、そもそもオークションで価値が出るものを手放すなど「お前のモノは俺のモノ、俺のモノも俺のモノ」というジャイアニズム的思想から反する行為であるため、また発送作業による様々なコストが懸案となり、ネットオークションで営利活動を行ったことはない。購入したことはある。浦和レッズのプラチナ化したチケットである。ただダフ屋行為との違いを見出すことができず、自分は購入すれど自分が行けない試合のチケットを他の人にネットオークションを使って売ることが思想的に許容できない。なので私は一攫千金になる千載一遇の機を逃しているような気もするが、そのような試合は万難を排して見に行くので、千載一遇にはなりえないのだった。(HK)

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