Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2010年1月22日(金) 「今、行ってみたい国」

星の数ほどある国々全て訪問してみたい、と書くのは嘘である。日本政府が承認している国の数は日本を含めて192ヶ国。未承認の国や地域もあるので192ヶ国よりは若干増えるが、私は数学でいくら赤点を取っていようとも算数は並みの小学生高学年より多少できないくらいなので、約200という数字は十分に数えられる範囲だ。ただ様々な国に行きたいのは確かだ。友人がブラジルの永住ビザを取得したらしいので、そこに押し掛けに行きたいし、トルコで絨毯屋を軽くあしらってみたいし、インドネシアのサッカーの試合で熱狂的なサポーターに恐れをなしたい。またフランスでエスプリの解釈を間違えて親父ギャグを連発するのも楽しいだろう。ただ『世界でもっとも阿呆な旅』という本を本屋で静かに紐解いたところ、純粋無垢な私はすぐに影響されてしまった。この本に載っていない珍地名を開拓したいと思うようになった。外国の地図サイトで夜な夜な検索していると、日本語としてはあまりにストレートな珍地名ながら、Googleマップに掲載されていない誰も知らないに違いない場所を見つけた。エチオピアのとある集落だった(ここで書くのは憚れるが、小学生男子が大好きな単語である)。衛星写真で見てみると荒野だったが、そこは首都のアディスアベバから毎日飛行機が飛んでいる世界遺産の観光都市アクスムから直線距離で50キロ程度で、比較的行きやすそうだ。また理由を言わず「エチオピアを旅した」とだけ公言すれば、私のことを深みのある男だと思う人、つまり私自身では全く気付かないような私の本質を捉えることのできる慧眼の士に出会える可能性がある。珍地名からエチオピアに出会えたのは千載一遇といっても過言ではないだろう。しかし難関は妻だ。妻の決裁が下りるのは甚だ難儀であろう。ありきたりの表現だが不可能というほかない。決裁が下りるとすれば、妻が行きたがっている夢の国ディズニーランドか、下手をすれば鶴見にあるスーパー銭湯おふろの国ぐらいだ。妻のせいで私は千載一遇の好機を逃し、慧眼の士にも出会えないのだ。(HK)

私が旅行に行くときは、なぜかアメリカ方面に行くことが多い。私のたどたどしい英語でも大丈夫だし、少なくとも相手の言っていることはある程度は理解できるからだ。でも最近、パリに行きたいと思うようになってきた。以前はあまりにも人気スポットすぎるし、フランス語がまったく理解できないということで敬遠していたが、今はむしょうに行ってみたい。多くの人が魅せられる理由を知ってみたいと思う。きれいな人がいっぱいいるんだろうなあと、それも楽しみだ。せっかくだから美術館も行きたいし、本場のフレンチも食べたいし、カフェでお茶もしたい。コテコテの観光者としてパリを満喫したい。言葉なんてどうにでもなるだろう。だが今の状況を考えると、行けるのはずいぶん先になりそうだ。私もHK同様、スーパー銭湯あたりで良しとするか。(M)

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