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2009年10月9日(金) 「子どもの頃好きだった本」

子供の頃は、たくさんの本を読んだ。お菓子の家を食べたり、不思議の国を旅したり、宝物を手に入れたり、どこかの国の王子様とハッピーエンド♪という夢(?)に思いをはせていた。こういったことは、大人になった今では単なる「アブナイ妄想」だが、子供の頃は「想像力豊か」ということで許される。幼い頃は「ぐりとぐら」のホットケーキが大好きだった。少しして「不思議の国のアリス」や「赤毛のアン」を読むようになった。たまに入っている挿絵を見ては、登場人物や景色を想像して楽しんでいた。「日本むかしばなし」のような本も読んだが、今でも覚えているのが、怖い系の話だけだ。頭の上に大きな口があって、夫に隠れておにぎりを食べる妖怪とか、なんとか沼にいる大蛇とか…。心温まるお話もあるのに、個人的には「日本むかしばなし」にはいい思い出がない。今の子供は小さい頃から、ゲームをし、バーチャル世界に生きている。本の端っこにある挿絵や、行間からいろいろなことを想像するのも、ゲームに負けず劣らず楽しいと思うんだけどなあ。(M)

子供の頃好きだった本は「ドラえもん」「キャプテン翼」などの一般的な漫画や「まんが日本の歴史」や「まんが世界の歴史」などの学習漫画だ。活字離れを象徴するようなラインナップである。歴史の学習漫画によって歴史好きになったため、人生の方向付けをしてくれた本と言えなくもないが、そういう台詞は歴史学者が言うべきであり、趣味の充実に役立った程度の一介のサラリーマンの台詞ではない。活字は電車好きだったこともあり西村京太郎をよく読んだ。ファンタジーやメルヘン、夢など何もない。あるのは殺人事件、時刻表、十津川警部だ。私たち世代が小学生頃、一定の支持を集めていたのが心霊関係の本だった。遠足や修学旅行には必ず誰かが持ってきて「怖い、怖い」言っていた。今の小学生はどうなのだろうか。(HK)

子どもの頃好きだった本を挙げろなんて、わたしには酷なリクエストです。あれもこれもと思いつき、どれにしぼっていいかわからない。子どもの頃の本は、大好きだったものがたくさんあります。でも、あえて一冊挙げるとしたら、やはり岩波書店の『メアリー・ポピンズ』のシリーズでしょうか。岩波書店の『メアリー・ポピンズ』は、全部で4冊あるシリーズものです。わたしは小学校4年生から、高校に入るまでの毎晩、この4冊を繰り返し読んでいました。もちろん大好きだった、というのもありますが、わたしにとっては、いつの日からか、この本を読むことが寝る前の儀式のようなものだったのです。あれほど繰り返し読んだものの、一言一句を思い出せるほどは覚えていません。でも、ひとつひとつのエピソードはいまでも頭に浮かぶし、そのときに読みながら頭の中で描いた映像も、はっきり思い出せます。メアリー・ポピンズというと、ディズニー映画の『メリー・ポピンズ』のほうが有名らしく、「知っている!」という人も多いのですが(ある年齢以上限定)、本のメアリー・ポピンズは、ジュリー・アンドリュースのように美しい女性ではないんですよ。本のほうがずっとおもしろいと思うので、映画は知っているけど本は読んだことがない、という方には、本を読んでほしいと思います。おとなでも楽しめるはず。お薦めです。(C)

私の一番好きだった絵本は「ノンタンシリーズ」です。後にアニメにもなったので有名だと思いますが、とにかくあのシリーズが大好きでした。「ノンタンぶらんこのせて」で、1から10まで数を数えたあと「おまけのおまけのきしゃぽっぽ、ぽーっとなったらかわりましょ」と歌って友達とブランコの順番を交代する場面があるのですが、そのフレーズがいまだに忘れられないでいます。そしてもう少し大きくなってからは「マガーク少年探偵団」に夢中でした。タイトルの通り、10歳位の少年たちが身近なところで起こった事件を調査するというもの。ドキドキハラハラしながら謎を解く課程が面白くて面白くて。当時、友達と探偵団もどきを結成し、常に「真相」をではなく「事件」を探して遊んでいたのを思い出します。現在でも推理小説を好んで読むのですが、思えばこの「マガーク少年探偵団」を読んでいたからなのかも。三つ子の魂百までということなんでしょうか。(YK)

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