Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2009年3月19日(木) 「生まれ変わるとしたら、男がいい? 女がいい?」

日本には古くから「家長制度」がある。ずいぶん薄れてきたようだが、わたしの田舎あたりでは根強く残っている。わたしの実家は古くから続くいわゆる旧家で、面倒なしきたりがいっぱいあった。中でも一番印象に残っているのはお正月だ。お正月は1人ひとりが、それぞれの神々に手を合わせて回るところから始まる。仏さまにも手を合わせる。それから家族そろっておとそを頂く。順番はまず家長から。家長(祖父)が杯を手に取り、家長の妻(祖母)、長男(父)、長男の妻(母)、そして弟、最後にわたしだった。なぜ弟が先か?もちろん男だからである。当時は子ども心にとても傷ついたのを覚えている。「男の子に生まれたかったな」と思った。というわけで、本当は来世は飼い猫に生まれ変わりたいと思っているが、もし人間に生まれ変わるなら男がいい。男に生まれ変わって、おとその順番を上げてみたい。あ、でもわたしは飲めないんでした(笑)。(M)

以前は、「生まれ変わっても、絶対に女性がいい!」と思っていました(「生まれ変わっても」でおわかりのように、わたしは女性です)。理由はよく思い出せませんが、女性のほうが、なんとなくお得なような気がしていたんでしょうね。でも、いまは、生まれ変わるなら男性がいい。実は、わたし、古きよき時代に、お妾さんを抱えていたような「旦那」に憧れています。まあ、実際には難しいことも多々あるでしょうが、それだけの人物的な魅力と経済力が備わっていないと、できないことだったと思うのです。でも、いまはそういうおおらかな時代じゃないですからね、男に生まれ変わっても「旦那」になれないなら、女性でもいいかな。でもやっぱり、違うことも体験してみたいから、生まれ変わるなら男性かなあ。(C)

生まれ変わるなら女がいいという気持ちがある。男として当然のことであり、何ら疑問を持つこともなく、不満など微塵も感じずに会社で19リットルもの重量がある水のボトルをウォーターサーバーにセットするとき、心の奥底の0.1パーセントくらい、女に生まれ変わりたいと思ってしまう自分がいることを正直に白状する。私が女々しいという事情は一顧もされず、男という性別のみで判断されるのは、水をセットしてほしいと懇願されて大変嬉しく思う心の奥底の0.01パーセントぐらい、女に生まれ変わりたいと思うことは許されてもいいはずだ。せっかく生まれ変わるとしたら絶世の美女に生まれ変わりたいものだ。とはいえ絶世の美女の前世が私のような汚らしい男だったら悲劇である。たとえば仲間由紀恵の前世が蜂須賀小六とは想像したくない。そう考えると輪廻転生があるとしても、性別まで変えてほしくない。現世の夢が詰まった妄想が破綻する。(HK)

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