Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2009年2月20日(金) 「カレー」

私はこよなくカレーを愛している。以前はカレーの食べ歩きをしていた。インド風、欧風、日本風カレーなど、どこの地方のカレーもおいしい。ご飯(ときにはナン)によく合う(ゆえに食べすぎる)。こんなカレー好きの私でも、どうしても受け入れられないのが、スープカレーだ。どうしてもカレーとして受け入れられない。ご飯にうまく、からまないのに「カレー」と名乗られても困る。「カレースープ」という名前にして、具材たっぷりのスープの一種としてなら、喜んで受け入れる。スープだから、添えるのはご飯ではなくパンがいい。じゃあ、タイカレーもスープなのかと言われると困る。タイはいいけど、日本のはダメという矛盾が残るので、この話題は終わりにしたい。ところで以前、インド人の友達が開くパーティーに参加したことがある。前菜やカレー、タンドリーチキンなどがテーブル狭しと並べられていた。ベジタリアンのためのベジタリアンカレーもあった。使ってあるスパイスは少しずつ違っていても、どれを食べてもカレー風味。これがインドの家庭料理なんだなーと思いながら、あまりに美味しかったので、つい食べ過ぎ、気持ち悪くなったのを覚えている。それでも、むしょうにカレーが食べたくなってきた。週末はカレーにしよう。(楽だし。)(M)

かつてカレーを愛していた。カレー関係の本を読み漁り、カレー屋特集の雑誌はバックナンバーまで買い求め、カレーの食べ歩きをし、週末になると専用のミルでスパイスを挽き、自宅でカレーを作って食べた。自分をカレーの代弁者のように感じていた。カレー好きの友人たちとカレー同盟を結成し、各メンバーのお宅で手製カレーをごちそうになるという会もたびたび開催していた。しかしあるとき、わたしとカレーの蜜月時代は終わった。はっきりとした理由やきっかけがあったわけではなかったと思う。とにかく急にカレーを食べなくなった。思えばわたしには、何かにどっぷりと浸かるようにはまったあと、急に熱が冷めてしまうことがある気がする。熱が冷めたあとは、「懐かしい友人」を遠くから見守るような気持ちで接するようになる。今の自分にとってカレーとはまさに「今はあまり接点がないけれど、昔親しかった友」という感じである。ところで、エディターMの「カレースープ」案にはぜひ一票投じさせていただきたい。・・・でも実は北海道で二回食べたことがある(おいしかったです)。そしてスープカレーの対極(?)、ドライカレーは、絶頂期にもなぜか一度も作ったことがないので、今度挑戦してみたい。(MT)

前職の職場の近くに「ナイルレストラン」というインド料理屋があった。「ナイル」といえばナイル川、エジプト。砂漠とピラミッドが浮かんでくる。それなのに何故インド料理屋なのだと、疑問に思い調べてみると、A.M.ナイルという人が開いたレストランだからだ。A.M.ナイルと訳さず、現地読みにより近くした「アイヤッパン・ピッライ・マーダヴァン・ナーヤル レストラン」にしたら誤解されないものの、誰も店の名前を覚えられないだろう。調べていくと調べるだけ由緒正しい店ということが分かってきた。インド独立連盟とか、チャンドラボーズとかという名前も出てくる。私のような小市民には立ち入ることのできない世界だろう。だが別に構わない。私が一番おいしいと感じるカレーはレトルトカレーだからだ。それも「シェフが」とか「本格派」とか何とか余計な修飾語の入ったものではなく、シンプルなものだ。とくに「ボンカレー」。このシンプルなネーミングには惚れ惚れとする。カレーもここまできたら和食だ。和食にはご飯だ。何がインドカリーでナンだ。カレーといえばライスだ。ラモスが「日本人ならお茶漬けやろ」と憤怒していたように、「日本人ならカレーライスだろ」と主張したい。(HK)

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