Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2008年9月19日(金) 「テーマパーク」

栃木県民にとっての遊園地は「おやま遊園地」だが、埼玉県の東南部に住む私にとっては「東武動物公園」しか考えられない。都民は日比谷線や半蔵門線に乗って「東武動物公園」という行き先を見ては、あたかも黄金の国ジパングに想いをはせる大航海時代の西洋人と同種な羨望を持っているであろう東武動物公園は、私の人生でもっとも行ったことのある遊園地だ、小学5年生の時以来行ってないが。浦安の方にある一部で夢の国などと呼ばれているテーマパークも小学5年生の時以来行っていない。行かない理由は明快だ。夢の国などと標榜しておきながら、現実は巨大なネズミが跋扈している阿鼻叫喚の生き地獄だからだ。大人になっても諸般の事情により(詳細は割愛させていただく)行く機会はない。ネズミの国のみならず、遊園地自体あまり行かない。行かない理由のひとつとして絶叫マシンがある。私は絶叫マシンが好きではない。そもそもあれは威厳あるイギリス紳士の乗り物ではない。私はイギリス紳士ではないので関係ないが。一番最近行った富士急ハイランドでは目玉の「FUJIYAMA」や「ドドンパ」には決して乗らなかった。絶叫を促す機械に乗り、促されるままに絶叫する。このような予定調和のシステムに叛旗を翻したいという思いがあったからだ。したがって私はウォータースライダーとお化け屋敷で絶叫した。遊園地側が意図していた以上に絶叫することにより、予定調和のシステムを破壊したのだ。決して意気地なしであるわけではない、あくまでも予定調和の破壊だ。(HK)

HK同様、あまりテーマパークには行かない。理由は簡単。並ぶのがイヤだからだ。ほんの5分の乗物に、どうして2時間並ばなくてはならないのか、理解に苦しむ。「あれ?意外と空いてる」などと、うっかり並んでしまい、実は建物の中に入ってからが長かった・・・という経験をした方も多いのではないだろうか。まだ付き合って間もないころのカップルなら、待ち時間も楽しいのだろうが、それ以外の場合は苦痛以外の何物でもない。ところでディズニーランド(アメリカのだったと思うが)の舞台裏をテレビで見たことがあるが、その徹底ぶりに驚いた。噂の地下通路だけではない。建物などの色は毎日塗り直し、専用ガーデンから花を運び、植え替える。そういえば(数少ない訪問回数だが)建物のどこかの色がはげていたり、花が枯れていたりしたことはない。夢を売っているという意識を持ち、絶対にぼろが出ないようになっている。我に返らせないために鏡も置かない。時間を忘れてもらうために、時計もない。テレビを見た私は、その徹底ぶりに感動すら覚えた。いつもディズニーランドって高いなーと思っていたが、あの努力を見ると、高い入場料も納得してしまう。だが入場料は納得できても、何時間も並ぶのはどうしても納得できない。(M)

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