Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2008年7月11日(金) 「靴」

靴選びは本当に難しい。「かわいい!」と思っても、足に合わなかったり、歩いているうちに靴擦れしてきたり、1日の終わりには全身が疲れていたり・・・。靴が合わないと、頭痛まで起きるから、靴の影響力は大きい。ということもあって、合った靴があると、かかとを修理して履きつぶす。厳密には次にぴったりの靴が見つかるまで、何足かを履き続けると言ったほうがいい。結局、デザインよりも機能を重視して靴を選んでしまう。それでもキラキラ輝く靴には心が躍る。私の好きなドラマの中でこんなせりふがあった。「シングルウーマンの道は平坦ではない。だから、歩くのが楽しくなる靴が必要なのだ」。シングルじゃなくても、ウーマンじゃなくても、当てはまるフレーズではないかと思う。人生は平坦じゃない。でも素敵な靴があれば、楽しく歩けるかもしれない。今月、私は1つ、歳をとる。お祝いとして、思い切り贅沢で、気分が高揚するような靴を、自分に買ってあげることにしよう。(誰も買ってくれないから・・・)。(M)

"The shoe that fits one person pinches another; there is no recipe for living that suits all cases."というユングの格言がある。私の英語力の信頼性を度外視して和訳を披露すると「ある人に合う靴も別の人にはきつい。あらゆるケースに適用する人生の秘訣などない。」となる。とかく人は絶対的な法則があると妄信する。バブル時代の男子系がボディコンギャル系をゲット系するために、こぞってPOPEYE系をマニュアル系としてDCブランド系に身を包んだ系しては華々しく散ったり系みたいな?、その他にビジネス書に載っている成功の法則をなめるように読み、なぞるように実践するも何も成果の出ないサラリーマンの存在について語りたいところだが、本題は靴なので割愛する。ユングの格言の前半部分も妙である。靴と足の関係は非常に繊細である。自分に合う靴が他人の足に合わないのはよくあることだが、神経質すぎやしないか。服など「大は小をかねる」などと言う言葉が当たり前のように使われ、女性の中には己の体格と比較して極めて窮屈な服を無理に着てはひっそりと可憐に留まっていたボタンを豪快に弾き飛ばす豪放磊落な人もいるが、靴の場合はどんなに大雑把な人間でも、たかだか1cmの誤差で苦悩する。このように誰もがこだわる靴に関して私なりの格言をいえば、周囲から尊敬を得られるかもしれない。"The nice guy's shoe wraps up the athletes foot."(ナイスガイの靴の中には水虫の足が潜んでいる)どんなナイスガイでもその足には水虫菌が繁殖している(と信じたい)ことから転じて、見た目にとらわれず本質を見なさいということを、ナイスガイへのおどろおどろしいまでの嫉妬を大いにこめて、世の人々に私からの格言として送り出したい。(HK)

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