Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2008年6月13日(金) 「スーパーマーケット」

旅行に行くと必ず現地のスーパーに行く。私にとって一番の楽しみである。高級ブランドのお店よりもぜんぜん楽しい。スーパーに行くと、その国の文化や食生活などいろいろなことがわかる。日本の製品に出会うことも多いし、日本の製品をマネた“なんちゃって”製品にも多く出会う。その国、土地ならではの面白い製品も多い。アメリカのスーパーではポパイのイラストが入ったほうれん草の缶詰を見つけた。中身は恐ろしくまずそうだが、その外観だけでつい買ってしまった。シンガポールのスーパーで売られていたボトル入りのコーラは、量が均等でなかった。どうしてそんなことが起こるのだろうと思ったが、それもまた一興である。上海で見た歯ブラシは、何を磨くのかというくらいブラシ部分が大きかった。歯ブラシはどれも大きかったから、きっとそれが文化なのだろう。というふうに、旅先ではスーパーに行き、生鮮食品から日用品まで、何時間もかけて見て回る。普段よく行く近所のスーパーには夢がない。きっと日常だからだろう。だが旅先ではスーパーはテーマパークになる。そこには夢がある。(ここまで言うと大げさか・・・)。また旅行に行って、スーパーに行きたい。(M)

エディターMは近所のスーパーには夢がないと語っているが、妄言と批判せねばならない。海外のスーパーも夢があるが、近所のスーパーには夢が溢れんばかりにつまっているのだ。近所にあるスーパーは、穢れの知らない小学生だった私が親しみを込めて「はなげや」と呼んでいた「いなげや」という東京郊外在住の人にとっては馴染み深い普通のスーパーである。「いなげや」の名前を出したのは「いなげや」が特別な存在だからではなく、「はなげや」と言いたかっただけである、あの頃の気持ちを忘れないために。自炊だとお金を節約できるとしたり顔で語る者が、完全に都市伝説であり、実際は駅前の牛丼屋で食事をするのが一番安いという信念を持っている。例えば目的の品物が一つだけであっても、スーパーに入ったら最後、果物、カップ麺、粉スープ、ヨーグルト、コーラ2~3本、おつまみなどなど、本来の目的とは違うものを品物をかごに投入し続ける。これは欲望に負けているだけと思われるかもしれないが、ある一つの事柄に拘らず状況に応じた柔軟な対応力の発揮と捉えることができるのではないか。理論武装した私にもう恐いものはない。幸いにして柔軟な対応力を制御しようという恐い妻がいない(恐くない妻もいない)ので、なおさら恐いものはない。(HK)

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