Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2008年2月15日(金) 「駅」

地下鉄の駅にいくと、何番車両に乗ると乗り換えに近いとか、どの出口に近いといった図があります。とても便利で私はいつもこれを頼って時間を節約しています。この図は、一人の女性が作ったものだとご存知でしょうか?こつこつと自分の足だけで作って、それを地下鉄の会社に売り込み、そしてその女性は大金を手にしたそうです。誰かから聞いたのか、テレビで見たのかは忘れましたが、あの図を見るたびに、その女性のアイデアの素晴らしさと努力を考えずにはいられません。(もちろんいくらくらい手にしたのかも気になりますが。)そのアイデアと努力のおかげで、数えられない人たちが助かっているのですから。ときどき駅に立って、見たこともない女性がこつこつとメモを取りながら駅を歩いている姿を想像しています。(M)

健康診断の結果を見ては、毎回落ち込んでいる。どうして、こういう結果が出てしまうのだ?どんなに身体が不調なときでも、良好な結果が出てしまう。息絶え絶え、頭痛と吐き気に襲われているときでも、結果は良好なのである。明らかにおかしい。前日の深酒に関係なく、致命的な病気が私の中に潜んでいるに違いない。きっと健康診断では発見できない、最新型のステルス戦闘機みたいな病が私の身体を蝕んでいるのだ。時代の最先端を行き過ぎているせいか(周りから「おまえにはついていかない」とよく言われる)、病まで最先端なのだ。あと120年、誰にも発見できない最先端の病と付き合わなければならないかと思うと、憂鬱になる。健康診断に対する怒りはおさまらない。健康診断についてくる身体測定は何なんだ!体重という悲しい現実を公にされ、公称170cmの身長は、169.7cmと否定される。四捨五入したら170cmだからいいじゃないか、3ミリの違いが分かるというのかとい思うが、周りの人間は私をウソつきだと罵る。腹が立って血圧が上がるのが実感するが、私の低血圧を覆す結果は出てこない。よって健康診断は信用できない、と厳かかつ高らかに宣言しようとしたが、総務に厳しく怒られるので、静かに今年もまた健康診断に行くしかない(内なる闘志を秘めて)。(HK)

駅はダンジョンとなる。会社最寄の駅はホームの前後に階段があり、最寄は一番後ろの階段なのだが、私は必ず前から3両目に乗っている。その結果、毎朝7両分ホームを歩かなければならない。なぜ、このようなことをしているかというと一番近い車両に乗っていると朝から会社の人と出くわす可能性があるだ。平和なビーチを泳いでいたら、サメに出くわすようなものなので、そういう事態は極力避けたい。座れる方程式を発見したことも要因の一つだ。ホームに降り立った瞬間、そこは戦場となる。この駅のホームはやたらと狭い。前の出口に向かって歩く敵が私に向かって押し寄せてくる。敵は鬼のように襲ってくる。圧倒的な敵に対して、たった一人で勇猛果敢に立ち向かう勇者である私は、むろん「ドリャー」、「チェストォー」などと叫びながら敵に挑んでいったら変態だ。憐憫の情に溢れる勇者は敵の気持ちもよく分かる、「流れに乗れや、このボケが!しばくで」と。平和主義を礎を置く勇者は獰猛な敵から身体をよけ、自ら進まんとする道を進む。蝶のように舞い、蜂のように刺す!という割には勇者は直前まで眠りこけていて、頭が目覚めていないことと、コンタクトレンズの乾燥という内なる敵に疲弊して、まるでロシアから撤退していくナポレオン軍のようにヨロヨロと歩んでいく。敵に不戦勝し、一番後ろの階段にたどり着いたとしても油断はできない。その頃には次の電車が到着していて、下車客の渦という新たなる敵に巻き込まれる。油断をすればコマのように回転する恐れがある。コマのように舞い、メンコのように刺すという言葉はない。10秒の躊躇が遅刻に帰結するという責任感が、渦の中に飛び込む私の勇気となる。内なる敵、外なる敵との激闘、死闘の末に、地上にたどり着いた先に、お姫様がいるわけでもなく、財宝があるわけでもない。神はいないのか、愛飲していたデカビタCの自動販売機が撤去されていることに激しく衝撃を受け、会社の席に座ったら、しばらく悄然として仕事が手につかないのは当然のことだろう。(HK)

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