Editor's Room

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2006年1月20日(金) 「自炊」

高校を卒業して親元を離れ、自炊をするようになりました。実家では自分のお弁当を作るくらいで、ほとんど台所に立っていませんでした。自炊をするようになって、意外と自分がいろいろできることに気付きました。特に誰かに教わるでもなく(多分、ちょっと横目で見ていたんでしょうけど)、不思議といろいろな料理ができてしまう。もちろん、家庭料理の領域ですが。自分で言うのもなんですが、手際もいい。そして片付けはもっと好き。料理に関しては結構、優秀な私です。でも、食べる時間って、作る時間に比べるとものすごく短いんでしょうね。(M)

イギリスに留学していた頃、日本からの留学生にみられるある傾向がありました。イギリスの食事はまずいと言われますが、これは事実です。でも、慣れてくると、結構食べられる。ところが、そう思うのは、どうも女性の方が多いようです。男性は食事のまずさに耐えられず、日本では台所に立ったことがない人も、留学中に自炊を始める人が多いのです。一方、女性は、「結構、食べられるじゃない」と大学の学食を食べ続ける。結果として、男性は留学前より痩せ、女性は留学前より太る、ということに。なかなかおもしろかったです。私は、ほとんど自炊をしなかったせいか、思い切り太りました。なんと最初の1年で5~6キロも太ってしまったんです。幸いなことに、いまは体重はもとに戻っています。(C)

「男子厨房に入らず」という言葉は私には当てはまらない。手前味噌になって恐縮だが、手際よく自炊をしている姿は我ながらほれぼれする。献立はサッポロ一番みそラーメンやボンカレーといったレトルト食品となるが、これらも立派な自炊メニューである、多分。レトルト以外で唯一作ることができるメニューはチャーハンだ。私の作るチャーハンはごま油を惜しみなく使ったせいでゴマの芳香が苛烈で、それを抑えようと塩とコショウを大目に振りかけたおかげで大変に辛口で、なおかつ完全に水分を飛ばしたせいで、ノドが強烈に渇くという、ビールとの相性が極めて良いものである。ビール好きにはおすすめしたい、チャーハン自体はまずいけど。自炊とは少し意味合いが違ってくるが、年に数回エスニック料理にチャレンジしている。昨年は二回チャレンジした。まずはモロッコ料理の「ハリラ」といはミネストローネに似たトマトスープ。レシピ通りに作って試食したもののミネストローネと全く味が変わらなかったので、ターメリックをレシピに書いてある10倍ぐらい投入して、かろうじてイスラム圏の料理という面目を保つことができた。あとは「フェジョアーダ・コンプレッタ」というブラジルの国民食。元々はアフリカから連れてこられた奴隷たちが食べていた豚の耳や足、尻尾といった安価な肉と、フェジョというブラジル黒豆を煮込んだ料理である。一晩つけておかないといけない豆は面倒なので、そのまま圧力鍋に入れたり、肉はカレー用のブロック肉を入れたりと相当手抜きしながら作った。ハリラもフェジョアーダも、味に関してはコメントしたくない。道連れの意味で友人たちにも振舞ったのだが、盛り上がっていた場が食が進むにつれ皆が無口になっていく。静寂が支配する中、今度フェジョアーダを振舞うときは絶対に豚の耳や尻尾を入れてやろうと誓った。(HK)

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