Editor's Room

itoh.com の舞台ウラをリアルタイムにご報告します。

2004年5月28日(金) 電車の中の目撃証言

電車の中って本当に色々な人がいます。私の父は、朝歯を磨いている女性を見たそうです。化粧をしている人は見るけど…。「ゆすぎ」はどうしたのでしょうか…あまり想像したくありません。私は、目撃とまではいきませんが、人間ウォッチング中に変な人を見つけることはよくあります。今までで一番うけたのが、「ミッキーマウス男」。いい年したおじさんが、ミッキーの鞄を背負って、ミッキーのキャップをかぶって、一人で座っている姿にはすでに違和感があったのですが、ここからが驚きの連続でした。よく見ると鞄や帽子だけでなく、柄シャツの中にもこっそりミッキー。シルバーの腕時計もさりげなくミッキー。靴下にはワンポイントのミッキー。挙句の果てには、鞄から取り出したポーチもミッキー! 本当にあますとこなく全身ミッキーで固めており、私と友達はひとつ見つけるごとに必死で笑いをこらえていました。最後、迷彩柄のズボンだけは違ったねーと話しながら彼が通りすぎるのを横目で見ると…細かくたくさん重なりあった黒や茶色の模様が、さりげなくミッキーの形をしている…。最後まで期待を裏切らなかったおじさん、笑いをありがとう。(Y)

先日山手線に乗っていたときのことです。右隣に五十台半ばといった風情の女性が座っていました。彼女は携帯電話で話していたのですが、ついその会話に引き込まれてしまったのでした。彼女が話していた相手は彼女の娘で、年の頃は三十前後、夫との間に幼い子どもが一人いる。そしてどうやらその夫が浮気をしたらしい。彼は家出をし、最近戻ってきたときに妻に金をよこせと言った。浮気相手との手切れ金という名目の様子。彼女としては夫に腹を立てているが、一度は惚れた男なので、むげに扱うのも辛い。二百万の貯金があるが、それを渡すべきか否かで揺れている。そこで母親(わたしの隣の女性)の出番です。「女の一人や二人、どうってことないって顔をしなさい!」「お金は絶対渡しちゃだめよ!」「動揺したら相手の思うツボよ!」などなど、熱く娘をたしなめ、勇気づけます。まったくの他人であるわたしまでも「そうよ、何があってもお金は渡しちゃだめ!」と、思わず受話器を奪って訴えたい衝動にかられました。あのとき近くに乗り合わせた人たちは皆、わたしと同様の思いだったはずです。そんな手に汗握る展開の中、途中で仕事に向かうため山手線を下りなくてはならず、無念でした。今も娘(と貯金の二百万円)のその後が気になって仕方ありません。でも、娘の声は聞こえないのに、たった十分程でそこまで内情を公開し(わたしの妄想的想像も多少入っておりますが)、周囲を熱くさせるあの母親に、何か特殊な才能を感じます。(MT)

今朝、病院に立ち寄ったので、いつもより少し遅い電車に乗りました。当然、いつもの朝より空いていて、座ることができました。ぱっと前を見ると、若い学生風の女の子が、鏡を真剣に覗き込んで、櫛で一生懸命髪を整えています。もうすっかり整っているように見える前髪を、何度も何度も梳かしている様子につい目を奪われながら、知らないうちに私は眠りに落ちていました。降りる駅が近づいて顔を上げた私の斜め向かいで、今度は別の女の子が鏡を覗き込んでいます。手に何かを持って顔をなでています。よくよく見ると、なんと彼女が手に持っていたのは小さなカミソリだったのです。彼女は顔の産毛を処理していたのでした。電車の中でお化粧をしている女の子は見かけますが、産毛の処理をしている人を初めて見て、びっくりしてしまいました。そして、電車を降りようと立ち上がる際にふっと右横を見ると、鏡を覗き込んでマスカラをつけている女の子がいたのでした。今朝は、身だしなみを整えている女の子の乗車率が高い車両に乗った私でした。(C)

ある日、電車の中で立っていました。すると私の正面の席が空きました。両隣は若い男の人。どう考えてもその座席に座る権利は私にあるはずです。ところが、私が座ろうとしたとき、後ろにいた年配の女性2人が、その席をお互いに譲り始めたのです。 「ほら、空いたわよ。座ったら?」「あなたこそ、座れば?」 あっけに取られているうちに、私が座るはずだった席に1人が座りました。そしてもう1人は私を押しのけ、その席の前に立ったのです。言葉も出ませんでした。そこまで大騒ぎ(少なくとも私にとってはそうだった)した挙句、次の駅で2人は降りていきました・・・。その席の前から追いやられてしまっていたため、再び空いた席に私が座ることもありませんでした。この悲しみと怒りはどこへ・・・。(M)

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