今回、本を紹介してくれるのは、あべまさいさん。
伊藤守が26歳で会社を始めて以来、現在までに10数名のアシスタント経験者がいますが、あべさんは、その2代目のアシスタントです。
『おかあさまのためのコーチング』の著作があります。
『 あなたはあなたが思っているより素晴らしい 』(あべまさいさん)
私が一番好きな伊藤さんの本は、
『 あなたはあなたが思っているより素晴らしい 』という本です。
水色の装丁に、かわいらしいイラスト。
タイトルも、「あなたは素晴らしい」と言ってくれているのだし、
読んだら癒されるかも、、、と思って近づくと、とんでもないことになります。
この本の中では、次のようなことを扱っているのです。
・私たちのいらだちや悲しみの多くは、
人が自分の望むイメージどおりに見てくれないことから起こる
・そのイメージを守るために、
常に心理的優位に立とうとするゲームを繰り返している
・自分のイメージに合わない感情が起こってきても、感じないふりをしている
この本の中では、自然に自己観察を促されます。
読み進むたびにページを閉じたくなり、ついでに目を閉じたくなり、
溜息をついて、気を取り直して、次のページを開いてみると、
「勝った!」って思ったら、目の前には誰もいなかった。
なんて書いてあります。
でも、本当に温かい文章って、こういう文章なのだと思います。
読んだ瞬間に盛り上がる名言もいいけれど、
「今、自分がやっていることを見ろ」と、
平易な言葉で繰り返し迫ってくるこの本の文章ほど
親切なものはないと思うのです。
そして、どんなときも、自分を観察し、目撃することができれば、
新しい視点が表れてくるし、
新しい選択肢の中にすでに立っている自分を感じます。
正直って、うそをつかないってことじゃない。
正直って、勝ち負けのゲームをやめること。
正直って、「わたしはこういう人間です」って言い合うのをやめること。
たとえその人が正直になってくれなくても、
そのとき、じぶんの中に起こってくることを
正直に、勇気をもって受け入れていくことができたら、
そのとき、きみは、きみ自身の素晴らしさと出会っている。
気がついたら自分をしっかりと抱きとめていた、そんな感じが残る一冊です。