自分の存在を知らしめたり、自分に気を遣わせるために、人は機嫌悪くなります。機嫌悪くなることで、自分に注目させ、自分が特別で価値ある人間であることを知らしめたい。誰かが自分に注目していたり、自分の価値を認めないと、いたたまれないのでしょう。
他人の評価を通して自分の価値を実感しようとすることは、誰かに「いい人だね」「さすがだね」「できる人だ」と言ってもらって、いや、正確には言わせて、安心するという構造の中にいることです。でも、他人の一言は麻薬のように、やがて効き目が切れてしまう。だから、またそれを求めなければならない。
機嫌悪くいれば、いつでも人の気を引くことができるのか? 実際ある程度効果はありますが、本当に友達になりたいと思っている人たちが、機嫌の悪い人のそばにいたがるとも思えません。
特に心がけることはありません。何も心がけなくていいのですが、機嫌が悪くて、その結果寂しくなってしまう。または、最初のちょっとした寂しさに耐える練習が足りなくて、機嫌を損ねて、それで結局寂しくなるのでしょうか。
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